IT資産管理ツール選定のきっかけ
IT資産管理・デバイス制限・ログ管理の実現
当社では、過去に別のIT資産管理ツールを導入していた。以前使用していたIT資産管理ツールも多機能ではあったが、社内ヘルプデスク対応のためのリモートコントロール機能以外は使いこなせておらず、最終的にはExcelを用いて台帳管理している状況であった。 そのため、IT資産管理の徹底やデバイスの使用制限、ログ取得、ライセンスコンプライアンス遵守を目的として、既存製品の上位モデルを購入するか、他の製品にリプレースするかを検討するに至った。
ソフトウェア資産管理体制の見直し
以前にソフトウェアベンダーの監査対応で苦労したこともあり、IT資産管理、特にソフトウェア資産管理体制を整える必要があった。そこで、あるIT資産管理団体の主催セミナーに参加し、ディー・オー・エスのセッションをきっかけにSS1に興味を持った。SS1は親しみやすい管理画面であったうえ、メーカーであるディー・オー・エスはソフトウェア資産管理についてのコンサルティングサービス「SAMサービス」を提供しており、これから体制を整えていく当社に最適であると考えたため、SS1へのリプレースとSAMサービスの利用を検討することになった。
SS1に決めた理由
SAMサービスにおける親身なコンサルティング
ソフトウェア資産管理に取り組むにあたって、どのような管理方針を決めなくてはいけないのか、またどのような管理体制を整える必要があるのかといったことを理解することからはじめなければいけない状況であった。他の業務もあり、かかりきりになるわけにもいかず困っていたところ、ディー・オー・エスからソフトウェア資産管理のコンサルティングも含めた提案をいただけた。ソフトウェアの提供だけにとどまらず、ソフトウェア資産管理の構築に向けた支援の提案であり、これなら当社にあった管理体制を一緒に整えていけそうだと思えた点が、リプレースの決め手となった。 また、ソフトウェア資産管理のことなら、なんでも気軽に相談できるという安心感を持てたことも選定を後押しした。
管理画面の操作性とコストパフォーマンスの高さ
SS1は既存製品より見やすく使いやすい管理画面であったことに加え、当社の課題であったデバイス制限やログ取得の機能をオプションとして備えていた。そのオプション機能は必要に応じて選択し導入できるため、不要な機能を購入する必要がなく他の製品よりもコストパフォーマンスが高かったということも大きなポイントとなった。
システム構成図
導入効果
SAMサービスとSS1を活用した、ソフトウェア資産管理体制の構築
コンサルタントの方に、まず初めに社内で使用されている何千種類の利用ソフトウェアの分析とそれをもとにした管理方針と今後の進め方を提案をいただいた。1年という短い期間であったが、些細な質問にも担当の方にレスポンスよく答えていただけたことで、ソフトウェア資産管理を構築するための道筋が明確となり、当社での管理体制を構築ができた。 IT資産管理ツールを導入しても、入れっぱなしでは勿体ないので、コンサルタントの方と一緒にゴールを定め、それに向けてしっかりとスケジュールを立てることで、ソフトウェア資産管理の運用をスムーズに始めることができた。
ソフトウェア調達フローの変更によるライセンス管理状況の見える化
以前は、業務で必要なソフトウェアがあった場合は、情報技術部に申請書を回してもらったうえで、各部署ごとに購入するといったフローであった。SS1導入後は、重点的に管理対象としているメーカーのソフトウェアは情報技術部で一括購入することで、その後の管理もしやすくなるといったアドバイスをいただき、フローを変更し、ライセンス管理状況をうまく見える化できた。
部署/設置場所など、グループ単位での機器管理
SS1導入後は部署/設置場所といったグループごとに機器情報を把握できるようになった。以前の製品では、機器を一覧でしか把握できていなかったが、SS1であればセグメント情報で判断して、機器を自動でグループ化してくれるので、機器情報の確認が大変便利になった。
業務を妨げないデバイス制限の実現
課題であったデバイスの使用制限にもSS1を活用している。当社では業務においてUSBメモリを使用することが多く、使用を禁止とすることは業務上現実的ではないため、許可外のUSBメモリの使用があった場合は、使用者に警告メッセージを表示するといった段階を経て、現在は許可外のものを使用禁止としている。
PC稼働状況のログを働き方改革に活用
コンプライアンス室からの要請があった場合や、万が一のインシデント発生に備え、SS1でログを取得している。最近では働き方改革の観点から、残業の多い部署の実態を確認することがあるが、その際もSS1のログで簡単にPCの稼働時間を見られるので大変役に立っている。
今後の展望
ソフトウェア資産管理の充実とWAN外拠点の端末管理
ユーザーライセンス/CPUライセンスの過不足管理ができるなど、強化されるソフトウェア資産管理機能を活用し、SS1上のソフトウェア管理台帳をさらに充実させていきたいと考えている。 また、インターネット経由でのインベントリ情報やログの取得もできるようになるため、WANがつながっていない拠点のPCの管理も強化していきたい。