IT資産管理ツール選定のきっかけ
サーバーのクラウド化
以前は、複数の業務用サーバーを自社内に構築して運用しており、大きな作業負担となっていた。サーバーの運用には専門知識が必要であり、管理できるメンバーが限られるため、作業負担を分散させることが難しい状態であった。
このような状況を改善するため、サーバーをクラウド化し作業負担を軽減することになった。またそれにあたって、サーバーを必要とするソフトウェア、サービスを見直すことにした。
情報漏洩対策、ログ管理製品の見直し
情報漏洩対策としてのデバイス制限や、ログ管理は別々のソフトウェアでおこなっており、それぞれの製品を利用するのに1台ずつサーバーを構築していた。クラウド化にあわせてそれらの製品も見直し、さらなるコスト削減につなげたかった。
また、以前利用していた製品は、PC毎にデバイス制限の設定が必要であったり、ログ管理に関しては収集したデータを何時間もかけてテープに書き出す必要があるなどの課題があり、非常に不便な状態だった。
そのような背景から、クラウド基盤に対応しており、煩雑な作業を効率化できる製品への乗り換えを検討するに至った。
SS1に決めた理由
AWS環境での稼働実績
サーバーのクラウド化にあたり、当社ではその基盤としてAmazon Web Services(AWS)を採用した。それを踏まえて、デバイス制限やログ管理をおこなえる製品をWeb上で探したところ、SS1が候補に挙がった。
SS1は過去に提案を受けたことがあり、使いやすい製品という印象があった。また、AWS環境での稼働実績もあり、当社の要望に応えられることが判明したため、導入を見据えた本格的な検討を進めた。
統合管理による業務効率化への期待
SS1には、デバイス制限やログ管理をはじめとした当社が求める機能が揃っており、各製品で別々に管理していた内容を一元化できる上、コストカットが見込めた。さらに、管理画面上での簡単な操作でデバイス制限の設定を各PCへ反映したり、ログデータを一覧で確認できるため、作業効率化という点でも大きな導入メリットがあった。
また、当社ではそれまでPCやソフトウェアなどの資産管理はExcel台帳でおこなっていたが、SS1導入によりそれら管理の改善も期待できた。
導入効果
Windows 10入れ替え時など、IT資産情報を有効活用
Windows 7からWindows 10へのOS入れ替え時に、SS1で取得している機器情報が有効活用できた。もともとインストールされているOSやソフトウェア(主にMicrosoft Office、Adobe)の状況を踏まえて、入れ替えの準備をしたり、入れ替え後の環境設定の参考にするなど、スムーズに作業を進められた。
Excel台帳とは違い、SS1ではリアルタイムに正確な機器情報を把握できるので、OS入れ替え以外の日々の業務でも頼りにしている。
人事部へログを連携し「働き方改革」を推進
PCのシャットダウンやログイン・ログオフのログデータを、SS1から抽出して定期的に人事部へ連携している。出退勤のデータと突き合わせて、差異がある場合には該当社員に注意するルールとなっており、働き方に対する意識改革に役立っている。
また、ファイル操作に関する社員からの問い合わせ対応やトラブル解決にもログを活用している。SS1はログが検索しやすく、特定データのピックアップも容易であり、以前に利用していた製品に比べて格段に作業効率が上がった。
PC操作ログ画面 稼働状況ログの出力イメージ (画像はサンプルです)
不正な端末のネットワーク接続、USBメモリの使用を禁止
SS1を用いて情報漏洩対策のためのセキュリティ環境も整えている。例えば、SS1がインストールされていないPCは社内ネットワークの接続を禁止にしており、不正なPCの持ち込みによる情報持ち出しやウィルス感染を防いでいる。
USBメモリの使用についても、SS1に登録しているもの以外は使用禁止とし、利便性を損なわずセキュアな環境を保っている。SS1導入以前に利用していた製品では、このような環境を構築するのに手間がかかっていたが、SS1は管理画面から設定したポリシーを一括配信するだけで適用でき、管理負担を削減できている。
抜群のサポート力と操作性が、スムーズな管理を促進
活用方法や仕様の確認でサポートデスクをよく利用している。SS1のサポートデスクは、いつ問い合わせても迅速かつ的確な回答を得られるため、SS1の活用に大変役立っている。特に良いのが、サポートデスクのメンバー間で情報共有が徹底されていて同じ質問を繰り返し伝えることがない点である。
当社ではさまざまなIT製品・サービスを利用しているが、SS1ほどサポート力が高い製品は無いと感じている。また、管理画面の操作性も高く管理業務が初めての社員でも使いこなすことができるため、安心して活用できている。
今後の展望
時代にあわせた管理体制を構築
SS1の新バージョンでは、勤怠システムのデータを取り込み、PCの稼働時間と自動で突き合わせて差異を確認したり、社内ネットワークに接続しないテレワーク端末も管理したりできるなど、働き方改革関連の機能も充実している。その他の機能も含め、今後の会社方針にあわせてSS1をさらに活用していきたいと考えている。
その他の既存製品の見直しや運用負担の削減によりコストを抑えつつ、時代に沿った管理をおこなえるバランスの良い体制を維持していきたい。