IT資産管理ツール選定のきっかけ
日本赤十字本社に提出する、ソフトウェア資産管理台帳の作成
日本赤十字社では、 IT資産の適切な管理のため、「日本赤十字社ソフトウェア管理規定」が定められており、各支部・施設でのソフトウェアライセンスの利用状況を台帳にまとめ、日本赤十字本社に提出する義務があった。
正確な台帳作成のための管理体制の構築
当病院において、SS1導入以前は独自のフォーマットを用いて台帳を作成していたが、HIS系とインターネット系あわせて1,000台以上のPCを有しており、手作業でインベントリ情報を収集するには、膨大な工数と人員が必要であった。 そのためインベントリ情報の収集を自動化できるシステムと、台帳を作成するためのノウハウ取得は喫緊の課題であった。
SS1に決めた理由
医療機関への幅広い導入実績
上記のような経緯から、正確なIT資産管理を実現し、ソフトウェアライセンス管理台帳を作成するシステムの導入を検討していた。 様々な製品を検討したが、 SS1は、医療機関において幅広い導入実績があったという点に大きなアドバンテージがあった。
高いコストパフォーマンス
SS1は、IT資産管理に必要な機能を備えた基本機能に加え、必要とするオプション機能を選択して導入できる構成であった。当病院に必要な機能に絞った構成とすることで、初期費用を抑え、予算枠内で導入することができた。
サポート体制の充実
導入以前から環境構築・運用に関わるやり取りを通じて、安心して導入できる信頼感があった。 実際に導入を決定した後も、院内PCへのエージェント展開など様々なフェーズにおいて手厚いサポートがあり、スムーズに運用をはじめることができた。
導入効果
ソフトウェア資産管理台帳の作成を効率化
SS1と、連携サービスである「SAMサービス」を活用することで、日本赤十字本社に提出するためのソフトウェア資産管理台帳を作成することができた。 当病院では人員の確保が難しい状態であったため、「SAMサービス」を利用し、オフライン端末のインベントリ収集から、台帳の作成までを、ワンストップで支援してもらった。 SS1と「SAMサービス」を併用することで、作業工数の大幅削減と、正確な台帳の作成に成功した。
ライセンスの有効活用と、脆弱性のあるソフトウェアの検出
管理体制を見直すことで、ライセンスが割り当てられているのに、あまり使用されていないソフトウェアについては、別のPCにライセンスを割り当てるなど、ソフトウェア資産の有効活用につながった。
また、脆弱性のあるソフトウェアが発見された際にも、SS1を用いてインストールされているPCを洗い出し、使用者にアンインストールを促すなど、セキュリティの脅威に対し、迅速な対応がおこなえた。
資産管理精度の向上による、コンプライアンスとセキュリティ対策の強化
台帳の作成を通してソフトウェアライセンス管理体制を強化できたことで、ライセンスの不正使用などを未然に防止でき、コンプライアンスの強化につながった。また、脆弱性のあるソフトウェアの蔓延を抑止するなど、セキュリティ体制の強化という点においても大きな導入効果があった。
今後の展望
より質の高い医療サービスを提供するための管理体制を強化
当病院は、新病院の建築を控えており、今後PC台数の増加やネットワーク環境の変化が予想される。また、地域医療機関と連携し、より質の高い医療サービスを提供するため、 ネットワーク環境の管理や、さらなる情報セキュリティ体制の強化にも着手する必要がある。SS1を有効活用することで、ソフトウェアライセンスだけでなく、これらの管理体制も強化していきたい。