IT資産管理ツール選定のきっかけ
IT資産管理ツールの必要性
当院では医療情報系と、それ以外のネットワークを切り離して別々に管理をおこなっています。 その中でも患者さんの重要データを取り扱う電子カルテ用端末は外部との接続が出来ない閉じた環境にすることで、セキュリティ対策を図っていました。
ただし、各部門システムへの個別接続や外部デバイス利用による情報漏洩の危険性は拭えないため、更なるセキュリティ対策が必要と判断しました。
また、コンプライアンス対策面からは、ライセンスの利用状況について、日本赤十字社本社に台帳を提出する義務があり、その都度棚卸作業を手作業でおこなっていました。
そのため、棚卸作業の作業工数の削減と、監査の正確性を向上させるためにもITガバナンスの確立が必要で、そのためのソフトウェアの導入が急務でした。
SS1に決めた理由
ソフトウェアの選定ポイントは、セキュリティ対策の強化として「デバイスの利用制限/不正ネットワーク接続遮断ができる」 こと、「詳細なソフトウェアライセンスの管理ができる」 こと、ネットワークが2系統に分かれているため、「それぞれのネットワーク下のPCに対してセキュリティ対策、コンプライアンス対策ができる」ことを要件として挙げていました。
その中でSS1を選定したのは次の理由になります。
・1パッケージでデバイス制限、ネットワーク遮断ができ、すべて1コンソールで操作できる。
・ソフトウェア資産管理機能(SAM)があり、日本赤十字社本社へ提出する台帳の作成が簡単にでき、棚卸の工数が削減できる。
・ネットワーク環境に依存しないクライアントライセンスという価格体系のため、ライセンス費が抑えられた。
また、他のシステムで導入を想定していたネットワーク機器の死活監視が標準機能に搭載されており、SS1で監視が可能であると判断しました。
そのため当初要件には挙げていなかったその他のオプション機能も予算内で追加導入することができました。
導入効果
更なるセキュリティ強化の実現
管理外の不明な機器に対して、院内のネットワーク接続を禁止することができ、より強固なセキュリティ対策を実現することができました。
また、デバイスの利用制限もおこなうことで、重要データが流出する危険性をなくすことができました。
ライセンス台帳作成がワンクリックで可能に
今まではインストールソフトウェアの確認から台帳作成までを、手作業でおこなっていたため、かなりの作業量になり、毎回棚卸が大変でした。
SS1では最新のソフトウェアの利用状況が自動で収集される上、日本赤十字社本社へ提出するライセンス台帳もワンクリックで出力でき、あとは出力した台帳をそのまま送付するだけです。
データの正確性はもちろん、担当者の作業工数が激減しました。
ネットワーク監視による作業効率化
SS1はIT資産管理ツールでありながら、ネットワーク機器の死活監視やトラフィック量をグラフで確認できるのも大きな特長です。
監視しているネットワーク機器に異常が発生した場合は、管理者に通知することができ、SS1のコンソールで対象の機器や影響範囲など必要な情報が確認できるため、障害発生時の迅速な対応がおこなえるようになりました。
今後の展望
情報資産の有効活用をおこない、より質の高い医療サービスの提供をおこなう為には、落ちない落とさないネットワークシステムの構築は必修ですが、地域医療連携の重要性が叫ばれる中、外部との接続を絶ったネットワークシステムを見直す必要性に迫られており、さらなるセキュリティ強化が求められています。
統合的にIT資産を管理し、ネットワークシステムの可視化がおこなえる本ソフトのニーズは益々高まるものと思われます。