IT資産管理ツール選定のきっかけ
IT資産管理の効率化
Excelで台帳を作成し、IT資産管理をおこなっていたが、複数の拠点が存在するため、各拠点でのPC購入やPC交換などが頻繁におこっており、IT資産の利用状況を把握することに手間がかかっていた。
情報セキュリティ体制の強化
社内ではUSBデバイスの使用を申請制としていたが、使用状況を可視化する仕組みがなく、システム的な制御がおこなえていない状況であった。 私物USBメモリの使用による社内情報の持ち出しなどの情報漏洩リスクに対応するため、USBデバイスの使用を制御できる仕組みが必要となった。
また、プライバシーマーク審査への対応のため、個人情報管理フォルダ内にあるファイルへのアクセスログを取得したいと考えていた。
SS1に決めた理由
管理画面の使いやすさ
Excel調の見た目で、使いやすい構成の管理画面が選定の大きな決め手となった。機器情報などをExcel形式で直接エクスポートできるため、CSVファイルを加工して台帳を作成する手間が不要であるなど、使い勝手の良さが魅力的であった。
試用環境の充実と、導入しやすい価格体系
SS1は、導入前にすべての機能を社内環境で試用することができた。そのため、導入後の実運用イメージが明確に確立できたこと、ディー・オー・エス社の担当営業やサポートスタッフから、 運用に関するさまざまな提案を受けられたことが、製品選定の大きな後押しとなった。
また、他のIT資産管理ツールは不要な機能までパッケージになっている製品が多いが、SS1は、当社が必要とするオプション機能を選択して購入できる価格体系であったため、コスト面でのメリットも大きかった。
導入効果
PC情報収集の自動化による手間の軽減
各拠点のPCについて、CPU、メモリなど、ハードウェア情報の収集が自動化できるようになった。 配置場所や利用者、所属部門といった情報を付与して管理することで、機器情報の一元化が可能となり、 IT資産管理にかかる手間を軽減できた。
USBデバイス利用ルールの徹底
SS1の導入により、課題であったUSBデバイス使用ルールの徹底が可能となった。 USBメモリにデータをコピーする場合は、申請を必須とし、SS1で書込・読取許可と設定した暗号化機能付きUSBメモリを使用するというルールを策定し、申請のないデバイス使用については読取のみ許可するという運用をおこなっている。
これらのルール徹底をSS1で実現したことで、私物デバイスの無断使用が激減するなど、情報漏洩リスクの低減に成功した。 USBデバイスの制限には現場からの反発も大きかったが、運用開始当初はデバイスの無断使用に対して警告を表示するなど準備期間を設け、段階的に制限していくことで、ルールの徹底を実現できた。
ファイルアクセスの点検とログの活用
SS1の「PC操作ログ」機能で、個人情報管理フォルダ内にあるファイルに対して、「読込・上書・コピー・削除」などの操作ログを取得し、社外または権限のない機器などからのアクセスがないか、不正な操作がないかといった点検をおこなっている。 また、取得した操作ログは、プライバシーマークの更新審査への提出資料としても役立った。
各種更新プログラムの適用管理
Windows Updateの適用状況や、セキュリティソフトのアップデート状況を定期的に点検し、 未適用のPCが発見された場合には当該PCの利用者に対して、メールやSS1のメッセージ配信機能やアップデートを促し、適用状況を管理している。
不正ソフトウェアの点検
業務利用目的以外のソフトウェアや、ウィルス・アドウェアなどについても、不正なソフトウェアがインストールされていないかを定期的に点検し、 発見された場合は、利用者にアンインストールを促すなどの措置をとっている。
今後の展望
ソフトウェア資産管理の推進
全社、部門で管理対象としているソフトウェアについて、SS1上に登録されている情報と実際の利用状況を突合し、ライセンスの割当管理をおこなうなど、ソフトウェア資産管理を促進していきたい。