IT資産管理ツール選定のきっかけ
ExcelでのIT資産管理に限界
当時は約150台あるPCなどのIT資産をExcelの台帳で管理していたが、拠点が複数あることやPCの増加などにより、台帳の正確性に不安を感じていた。 また、ソフトウェアライセンスの利用状況を正確に把握し、ベンダーからのライセンス監査に対応する体制を整えるためのIT資産管理ツールが必要だった。
各拠点から、ソフトウェアの操作方法やインストールについての問い合わせがあった場合は、フリーソフトでのリモートコントロール操作で対応していたが、セキュリティの不安や設定の手間など不満を感じていた。
SS1に決めた理由
他のツールにはない便利な管理機能
IT資産管理ツールを導入するにあたっては、基本となる管理機能に加え、付随機能の豊富さに重点をおき調査をおこなっていた。 情報収集のために訪れた展示会でSS1の説明を受けた際に、機器の設置状況や、WAN/LANなどのネットワーク構成をグラフィカルに管理できるという機能に大きな魅力を感じた。
また、当社ではメッセージ配信専用のツールを単独で導入することを検討していたが、SS1は管理対象PCへメッセージをプッシュ配信できる機能を標準で備えており、IT資産管理機能を活用したメッセージ配信を同時に実現できる点も選定のポイントとなった。
データベースの公開が可能な汎用性の高い仕様
SS1のデータベースは、テーブル情報を公開可能な仕様であった。そのため当社のAPIを用いて、SS1で収集した情報をデータベースから読み出し、さまざまな場面で活用できると考えた。 検討したツールの中でテーブル情報が公開可能なものはSS1だけであり、将来的な汎用性の高さが決め手となった。
導入効果
ライセンス監査への円滑な対応
ソフトウェアベンダーからのライセンス監査の際には、SS1で自動取得したソフトウェアの正確な詳細情報を活用することで、監査に素早く対応できた。 2度目の監査は、SS1で管理しているソフトウェアライセンス情報を提出するだけで済み、煩雑で相当な工数が見込まれたライセンス確認と報告資料がわずか半日で完了、一連の監査対応を円滑に終えることできた。
適切なソフトウェアライセンス管理体制の構築と作業工数の削減に、SS1が大変役立っている。
リモートコントロールによるヘルプデスク対応の効率化
SS1のリモートコントロール機能は、接続時の設定も簡単にでき、接続する側とされる側の両方で操作が可能であるため、 ソフトウェアの操作をレクチャーする際や、離れた拠点のPCにインストール作業をする際などに重宝している。
また、当社では勤怠管理をICカードでおこなっており、新しくカード情報をPCへ登録する際は、各拠点に出向いて作業する必要があったが、 この作業もSS1のリモートコントロール機能を用いることで、工数・コスト共に大幅削減することできた。
Windows OSやブラウザの自動アップデートを制限
基幹システムに影響を与えるため、OSやブラウザなどのバージョンアップは情報システムグループで一括管理しているが、クライアント側で勝手にバージョンアップされてしまうケースがあり、対応に困っていた。
SS1導入後は、レジストリ変更機能を利用し、自動アップデートを抑止するなどの措置を講じることで、システムの統一運用を実現できている。
Excelファイルの使用者特定で、業務遅延を回避
社員から「Excelが編集できない。使用者がわからず対応できない。」と連絡があった際には、SS1の機器情報を確認しログオンユーザーを特定することで、迅速に対処することができた。 このような社員からの突然の問い合わせ対応にも、SS1を活用することにより、効率よく原因を特定し業務遅延を防ぐことにつながっている。
今後の展望
セキュリティ強化のためのログ活用
各種ログを取得していることを社員に周知しており、違反行為の牽制などに効果を発揮している。 怪しいメールのやり取りや不正な操作の検知などに対してアラート通知するなど、ログの活用による一層のセキュリティ強化をおこなっていきたい。
USBメモリなどの使用制限による情報漏洩対策
USBメモリなどの使用については、ルールに違反している社員を把握するため、違反ログをモニタリングしている。 今後は、USBメモリやスマートフォンによる情報持ち出しを制限し、情報漏洩対策を進めていきたい。