IT資産管理ツール選定のきっかけ
ライセンス監査対応での苦い経験
SS1導入以前、大手ソフトウェアメーカーのライセンス監査に対応したことがあった。しかしその時点ではどこの部署が、どのソフトウェアのライセンスを、どれだけ使っているのかといった使用状況を正確に把握できていなかったため、監査対応に想像以上の工数をかけることとなってしまった。このときは2名体制で対応していたが、社内における関連記録のあまりの少なさに大変苦労したこともあって、ライセンス管理の重要性を強く認識するようになった。
ばらばらだった端末管理体制の刷新
PCなどのIT機器に関する管理体制にも悩みを抱えていた。当時はExcelによる手作業での台帳管理が拠点ごとにおこなわれ、機器購入も個別に実施しており、会社全体の機器情報を把握することができない状態であった。 これらの経験から、「ライセンスや機器などの社内IT資産の一元管理・把握」が急務であると考えるようになり、それが実現できるツールの導入を検討するに至った。
SS1に決めた理由
圧倒的な価格優位性
当社として必要としていた機能を網羅した製品のなかで、SS1は金額面で大きく優位性があったのが一番の選定要因である。SS1は機能を選択し、初期ライセンス費を抑えられるため、結果的に保守費も削減できる。具体的には、他製品の2年分の保守費用と、SS1の5年分の保守費用がほぼ同じであった。このように機能要件とコストのバランスが優れていたため上申資料も作成しやすく、スムーズに社内稟議を進めることができた。
シンプルで誰でも使いやすい管理画面構成
また、管理画面の使いやすさも目を引いた。運用者自身で自由に機能をカスタマイズできるような製品にも惹かれたが、そうなるとカスタマイズした本人以外に業務を引き継ぐことが困難になってしまう。その点SS1の管理画面はシンプルで、他の人も使いやすく、複数人での管理や業務の引き継ぎなどがあった場合にもスムーズに対応できると感じ、導入を決定した。
導入効果
監査対象となるソフトウェアライセンスの一元管理
SS1の導入により、ライセンス過不足の把握だけでなく、割り当て状況の確認までを管理画面上でスムーズにおこなえるようになった。現在は新規購入したライセンスについてフォームから申請してもらい、その内容を管理者がSS1へ入力するという形式で運用している。
アンケート機能を用いた効率的な機器棚卸
機器管理体制の一元化も実現している。特に半期に一度の棚卸の際は、SS1を活用することで効率的に作業を進められるようになった。 まずSS1のアンケート機能を用いて機器の使用者本人に情報を入力してもらったあと、棚卸業務完了の証左として、部門責任者にSS1管理画面上の各機器情報へ棚卸確認日を入力してもらうようにしている。(下記イメージ図参照) 棚卸確認日の入力がない機器に対しては管理者が直接状況を確認することで、抜け漏れなく対応することができている。
(機器棚卸業務イメージ図)
ISMS監査に向けた、私物USBメモリの使用制限
ISMS監査のためのUSBメモリ使用制限にもSS1を役立てている。申請があったものにのみシリアル番号単位で使用許可を出すことで、私物USBメモリなど許可外のデバイスを使用禁止できるようになった。これは以前より実現したかった運用であり、大いに助かっている。
ログ収集による証跡管理、テレワーク体制の健全化
万一のセキュリティインシデント発生に備え、SS1の各ログ管理機能を活用してWeb閲覧履歴やPC操作といった必要なデータを常に収集するようにしている。また、取得したログは従業員の作業実態の見える化にも活用できるため、テレワーク体制の健全化と、会社全体の作業効率向上にも一役買っている。
「こうしたい」に応えてくれる充実のサポート体制
ディー・オー・エスのサポート窓口は、管理者の「こうしたい」に親身に向き合ってくれるのでとても満足している。例えば「このような運用を実現したい」と相談したときには、メールや電話、時にはリモートアクセスなどを駆使して一つ一つ細かく丁寧に教えてくれた。また、以前からあればいいなと思っていた「IPアドレス台帳機能」がSS1に実装されていたときは嬉しく思った。ユーザーの要望に応えた機能開発だったとのことで、運用者の声に耳を傾ける姿勢が見えた出来事として、とても印象深く記憶に残っている。
今後の展望
ワークフロー機能を利用した、さらなる業務効率の向上
今後SS1のワークフロー機能がより拡充された際には、運用中のソフトウェア/USBメモリの利用申請に活用できないかと考えている。ゆくゆくは業務効率化の観点から関連業務をSS1管理画面上ですべておこなえることが理想であるため、これからの展開に期待したい。