IT資産管理ツール選定のきっかけ
既存製品の契約更新を機に、ツールの入れ替えを検討
導入の大きなきっかけは、既存IT資産管理ツールの契約期限が迫ったことだ。当初は継続も検討していたのだが、あまりよく活用できているとはいえない状況だったこともあり、これを機に他社のIT資産管理ツールへの入れ替えも視野に入れたほうがよいという結論に至った。
その後ミエデン様へIT資産管理製品の情報提供を依頼したところ、名前が挙がったのが「SS1」である。
SS1に決めた理由
必要十分な機能で、自工会ガイドラインに対応
機能の充実度や自工会ガイドラインへの対応項目数でいうと、SS1より条件のよいツールは他にもあった。しかし、そういった製品は「すべての機能を本当に使いこなせるか」という観点で考えると疑問が残り、また当然高価である。
Tier1企業※が求めるガイドライン対応の水準(レベル2)に到達することを念頭において「本当に自社に必要な機能とはなにか」を改めて考えたとき、搭載されている機能と価格のバランスがもっとも優れていたのがSS1だった。
※Tier・ティア:自動車業界における部品サプライチェーンの階層。完成車メーカー(OEM)をTier0とし、OEMと直接取引する企業をTier1、Tier1と取引する企業をTier2…と分類する。
ガイドライン対応に対する親身なサポート
ディー・オー・エス営業担当は、自工会ガイドラインに対する製品としての対応状況を丁寧に教えてくれるばかりでなく、対応できない項目についても代替案を提示してくれた。
選定当時は自動車業界で重大なセキュリティ事故が発生したタイミングと重なっており、当社においても自工会ガイドラインへの対応が喫緊の課題となっていた。そんな状況下でとても親身な提案をもらえたこともあって、最終的にSS1の導入を決定した。
導入効果
海外拠点の端末を含めた自工会ガイドラインへの対応を実現
現在、国内端末とともに20台程度の海外拠点端末を「インターネットエージェント」機能によって一元的に管理している。国内外の端末を統括管理できていることはもちろんだが、日本とセキュリティ基準が異なる海外端末を社内ネットワークと直接接続させずに済むため、セキュリティの側面でもメリットのある構成だと考えている。
また、この構成でも設定できるポリシーは国内外で変わらないため、ログの収集や外部記憶デバイス接続制限といった、自工会ガイドラインに沿った内容のセキュリティポリシーを一律で適用できているのも喜ばしいポイントだ。各PCが適切に利用されているかをきちんと監視できる体制が整ったことで、会社全体のセキュリティレベルを一段と底上げできた。
■三重精機様 SS1による主なガイドライン対応項目(抜粋)
| ガイドライン内容 | SS1対応機能 |
| Lv1 |
情報機器、OS、ソフトウェアの情報(バージョン情報、管理者、管理部門、設置場所等)について、一覧を作成している | 機器管理、ソフトウェア管理 |
| Lv2 |
情報機器、OS、ソフトウェアの情報(バージョン情報、管理者、管理部門、設置場所等)の一覧を定期的、または必要に応じて、見直ししている | 機器管理、ソフトウェア管理 |
| Lv2 |
PCからのデータ書き出しを仕組みで制限している | デバイス制限管理 |
| Lv2 |
サポート期限が切れたOS、ソフトウェアを利用しないようにしている | 機器管理、ソフトウェア管理 |
| Lv2 |
インシデント発生時の調査のために必要なログを取得している | 各種ログ管理 |
旧製品からの移行や、日々のIT運用を「ファイル配布」機能で効率化
旧製品からの移行時は、SS1の「ファイル配布」機能を重宝した。旧製品よりSS1エージェントを配布したのち、今度はSS1の「ファイル配布」機能から旧製品エージェントのアンインストールツールを配布することによって、不安だったIT資産管理ツールの入れ替えも大変スムーズに終えることができた。
また、基幹システムのファイル更新時などにもよく利用している。以前は該当者にファイルをメールで送信し、手作業で更新をおこなってもらっていたが、いまでは「ファイル配布」機能によってサイレントインストールできるようになっている。ユーザーの手を煩わせることがなくなったため、管理者・使用者双方の工数削減につなげられた。
リモートコントロール機能で、社内ヘルプデスク業務の工数を削減
社内で生じたトラブルの対応や、遠隔でクライアントPCの設定を操作する際には、「リモートコントロール」機能と「インターネットリモコン」機能を活用している。以前は工数削減のためにWindows標準のリモート接続機能を使っていたが、接続先PCのパスワードに関するやりとりなどで結局時間がかかってしまう。それと比較して、SS1の「リモートコントロール」機能は機器一覧画面からすぐに立ち上げられるため、接続までの煩わしい手間も不要になって大変便利になった。また画面共有しながら遠隔操作をおこなえることから、PC利用方法のレクチャーをするシーンなどでも大いに役立っている。
<SS1「リモートコントロール」機能※画像はイメージです>
使用頻度が低い端末やWindows 11入替対象端末の抽出など、IT資産の適正管理に活用中
SS1には、あらかじめ未稼働時間の日数をしきい値として設定することで、機器一覧上で該当端末の背景色を変更できる機能が搭載されている。この機能によって長期間利用のない端末を洗い出し、不要なライセンスの割り当て解除/設置場所からの撤去をおこなうなどしてIT資産の最適化を実現できた。
<あらかじめ決定した条件に沿って、該当端末の背景色を変更 ※画像はイメージです>
またWindows 10→Windows 11への入替の際には、Windows 11適合端末の抽出にSS1を利用した。Windows 11の適格性は複数の条件が絡み合っているため、SS1だけですべての項目を洗い出せるわけではないものの、少なくともCPUの世代など基本的な条件については確認可能だ。CPU情報やOfficeのインストール状況といった任意の条件で簡単に端末をリスト化できたときは、「SS1を【IT資産管理ツール】として上手く活用できたな」と手ごたえを感じた瞬間だった。
今後の展望
モバイルデバイス管理を検討中
当社では業務用に80台程度のスマートフォンを導入しているのだが、今後はこういったモバイルデバイスについてもより適切な管理をおこなっていきたいと考えている。現時点でも、位置情報取得やリモートロックといった機能を持つシステムはすでに導入済みであるものの、なるべく類似の製品は一本化するのが理想的だ。
いずれはPC・スマートフォンともに、SS1内で統合的に管理できればよいと思っている。