IT資産管理ツール選定のきっかけ
機器情報の自動収集、メンテナンス性の向上などIT資産管理の強化
SS1の導入以前は、データベース管理システムにて作成した台帳でIT資産を管理していた。 機器を購入した際は、医療情報室で機器にIPアドレスを付与し、各部門に配布していたが、機器情報の変更があった場合は手動で更新する必要があったため、台帳のメンテナンス効率に問題があった。 ソフトウェアのインストール数を集計する際も手作業で情報収集しており、実数の把握に手間がかかっていた。
また、院内のネットワーク機器について、異常が発生しても現場からの連絡があるまで把握できない、診療系システムで高精細モニタを接続したPCなどにトラブルがあった場合は現場に赴いて作業する必要があるなど、機器のメンテナンス面でも課題があった。
柔軟なデバイス制限によるセキュリティ強化と業務の両立
デバイス制限についてはウイルス対策ソフトの機能を用いておこなっているが、デジタルカメラなどのPTP接続については、使用可/不可の設定のみで、読み取り専用等の細かい設定ができず不便であった。 そのため、柔軟な制限設定ができ、業務を妨げないセキュリティの強化がおこなえるシステム導入の必要性を感じていた。
SS1に決めた理由
ネットワーク機器監視機能の充実
当院では電子カルテなど診療系システムの安定稼働のため、インテリジェントハブを多く使用している。 SS1ではインテリジェントハブのポート接続状況の把握や死活監視をおこなえる機能を備えていたため、当院での運用にフィットするというメリットがあった。
使いやすい操作画面
Excel調の直感的に使える操作画面も選定ポイントの一つであった。 当院では4人の管理者がSS1を用いて管理をおこなっているが、使いやすい操作画面であるため、それぞれが詳しい説明を受けることなく扱えている。
サポート体制の充実
導入を検討する際、SS1を当院の環境下で試用していたが、SS1は試用段階から専任のスタッフによる手厚いサポートがあったため、安心して使い続けられるという印象が大きかった。 また、導入後もリモートコントロールによるバージョンアップ作業やサーバーメンテナンスなどのサポートが受けられるという点も大きなポイントであった。
導入効果
インベントリ情報収集の自動化による手間の削減
SS1の導入により、ハードウェア情報やソフトウェア情報の収集を自動化できるようになった。IPアドレスなど機器情報の一覧を簡単に出力できるようになったので、機器の使用状況の実態把握に役立っている。
また、懸案であったソフトウェアインストール状況の把握についても、手作業で集計することなく自動でインストール数を把握できるようになったため、ソフトウェアライセンス管理における手間を削減することができた。
ネットワーク機器監視による、システム安定稼働の実現
SS1を用いて、インテリジェントハブなどネットワーク機器の使用状況の把握と死活監視をおこなえるようになった。
機器にエラーが生じた場合は、管理者にメールで通知されるため、現場のスタッフから連絡を受ける前にエラーを把握できる。 そのため、ネットワークトラブルで業務影響が拡大する前に処置を施すことができ、システムの稼働率向上に役立っている。
SS1のハブ接続管理画面(イメージ)
院内PCのメンテナンス性向上
SS1では、診療系システムで必要となる高精細モニタを使っているPCに対しても、リモートコントロールでのメンテナンスがおこなえるため、現地に赴いてPCのトラブルに対応する必要がなくなった。 SS1の管理画面からシームレスにリモートコントロール接続できるので、効率的なトラブル対応ができている。
また、PCのプリンタ設定の確認・変更などもSS1でおこなっており、職員からの問い合わせにも迅速に対応できている。このようにSS1の機能を活用することで、院内PCなど様々な機器のメンテナンス業務を効率化することができた。
今後の展望
ポータブルデバイスの管理
ウイルス対策ソフトによるデバイス制限から移行し、SS1のデバイス制限機能を活用したい。デジタルカメラなどのポータブルデバイスによるPCの接続を柔軟に制限し、セキュリティ体制の強化と、機器管理の利便性向上に努めたい。
各種ログの活用
ログレポート機能を活用することでPC稼働状況を的確に把握し、IT資産の有効活用につなげたい。また、PCの操作ログを取得し、証跡の管理に役立てたい。
鹿児島市医師会関連施設への展開
中央事務局、臨床検査センターなどにもSS1を展開し、IT資産管理の徹底やメンテナンス作業の効率化に活用していきたい。