【シャープファイナンス株式会社様】IT資産管理ツール「SS1」導入事例インタビュー

「セキュリティ対策」や「働き方改革」にも役立つとして注目されている、IT資産管理ツール「SS1」。 2005年のパッケージ販売開始以降、多くの企業様にご愛用いただいております。
今回は、2022年4月よりSS1をご利用いただいているシャープファイナンス株式会社様の導入事例をご紹介します。

シャープファイナンス様お写真ICT企画部 部長 岩田様(左) チームリーダー 徳力様(右)

IT資産管理ツールを検討したきっかけ

IT資産管理ツール導入をご検討されるまでの経緯をお聞かせください。

シャープファイナンス 徳力様
SS1を導入する前、当社はシャープグループの一員であったため、端末やサーバーなどはシャープが管理しているものを借りる形で利用していました。IT資産管理ツールも同様で、親会社が使っているのものをそのまま使っていたんです。

ただ、その後芙蓉総合リースの資本参加があったり、当社の本社機能が大阪から東京へ移転したりと大きな環境の変化がいくつか起きました。シャープは大阪に本社を置いたままでしたから、東京⇔大阪間で離れてしまったこともあって、借りたシステム類で管理をおこなうのがなかなか難しくなっていったんですよね。

そんななか、本社移転と同時期に「シャープのデータセンターを移転する」というプロジェクトも並行して走っていました。

本来なら我々の基盤もそちらについていくことになるわけですが、この時点で「これを機にいっそ基盤から独立したほうがいいんじゃないか?」という声が社内からあがりまして。管理の効率化などいろいろなメリットを考えたうえで、最終的には自社基盤を新たに構築することにしたんです。

自社のネットワークを新たにつくって、サーバーや端末も新調することになったのですね。

はい。そうなると当然、いままで親会社から借りていた「IT資産管理ツール」も使えなくなるわけですから、自社独自のものが必要になります。そういうわけで、我々の独自基盤を管理するためのIT資産管理ツールを新たに探しはじめたんです。

SS1を選んだ理由

選定当時のエピソードをお聞かせください。

シャープファイナンス 徳力様

徳力様
選定当時、私もIT資産管理ツールに関する知見があまりなかったものですから、まずはITreview(注:ビジネス向けソフトウェア製品のレビューサイト)で「IT資産管理」ジャンルを検索して、出てきた製品に対して一括で資料請求したことを覚えています。そのなかの一つがSS1だったんですね。

参考

もちろん請求したなかには有名どころもあったわけですが、当社の所有する端末数に対してオーバースペック気味に感じたんです。機能が多すぎて使いきれないと思いましたし、その分お値段も高かった。

当社はそのころネットワークを構築するために新しくサーバーなどを購入していた時期だったので、IT資産管理ツールにあまり予算を割ける状態ではありませんでした。よって、高価なものは最初のほうで選定対象から除外していましたね。

主に「コストパフォーマンス」を選定の際に重視されていたんですね。

そうですね。SS1はその点、不要な機能を導入しなくていいぶん他社と比べてだいぶ費用が抑えられていました。

あとは、SS1が「買い切り型」だったというのも大きいです。
ツール選定をおこなっていた2021年ごろは、SaaS型のクラウド製品が次々に登場していたタイミングでした。SS1以外の他の業務システムも例にもれず、サブスクリプション体系をとっているものが多かったんです。

あれって月額などで継続して支払うことになるので、長い目でみるとコストがものすごくかさむんですよね。その点SS1は「買い切り」形態だったので、IT予算の計算がとてもしやすくて助かりました。

大体5-6年ほど利用するとしてトータルの費用を計算したときに、当時SS1が一番コストパフォーマンスに優れていたと記憶しています。

参考

必要な機能だけを選んでいただくことでコストを抑えられる点はSS1の大きな強みですから、お役に立てたようで何よりです!

徳力様
コストの話ばかりしてしまいましたが、「管理画面のわかりやすさ」や「データの一括入力/出力のしやすさ」といった部分も評価していますよ。

私としては管理画面に「おしゃれさ・スタイリッシュさ」などの要素ってあまり必要ないのではと考えていますから。「シンプルでわかりやすい」ほうが、よっぽど大事ですよね。

機器一覧で端末の情報をひと目で把握!日々のトラブル対応や棚卸作業を効率化

実際にSS1を導入したあと、よく使っている機能は何ですか?

徳力様
一番使っているのは「機器管理」ですかね。

主に問い合わせがあったときや、機器故障といったトラブルに対応するときなど、当該端末の所属している支店・所在地・利用者といった情報を確認する機会が結構あるんです。その際にはSS1の「機器一覧画面」からみるようにしています。

あとは半年に1回の棚卸のときにも活用していますよ。
SS1の機器一覧の画面をExcelで出力して、各支店の担当者に渡したうえで、自分の支店の機器について「データの情報と現場の状況に相違ないか」をチェックしてもらっています。

SS1による棚卸イメージ

前はSS1の「PC使用者情報アンケート」を使って、使用者自身に部支店の情報などを更新してもらおうとしていたんですが、なかなか返事が返ってこない...ということもありまして(笑)。結局いまの運用に落ち着きました。

そうでしたか...。SS1ではいろいろな方法で棚卸ができますから、シャープファイナンス様にあった運用をみつけていただけてよかったです。
棚卸作業を使用者任せにするのが難しい企業様は、こういうやり方がいいかもしれないですね。

参考

Windows 10→11の入れ替えにも活躍!SS1の意外な使い道とは

最近Windows 11への入れ替えもおこなわれたとお聞きしています。アップデートはSS1からおこなったのでしょうか。

徳力様
実は、アップデート自体はSS1ではなくMicrosoft Intuneからおこなったんです。SS1は「アップデートが終わったか」の結果確認と、また別の用途で利用しました。

まず結果確認の件ですが、Microsoft IntuneからWindows 11の適用をおこなったものの、「どの端末でアップデートが完了しているか」をIntuneの画面から確認するのがなかなか難しかったんですよね。

そういう点ではSS1の画面のほうが見やすいですから、どの端末でアップデートが完了しているのか・いないのかをSS1から把握して、まだ適用されていなさそうな端末については個別で状況確認をおこないました。

SS1 機器一覧画面(機器一覧画面から各端末のOS情報をひと目で確認)

ちなみに、離れた支店の端末の様子をみるときにはインターネットリモコン(SS1 iRemote)機能も使いましたよ。「すぐにやりとりできるから重宝した」とWindows 11入れ替え担当者も言っていました。

Windows 11入れ替えの事後対応でSS1をお使いいただいたんですね!では、「また別の用途」というのは...?

徳力様
基幹システムクライアントの入れ替え作業でSS1の「ファイル配布」機能を活用しました。

OSをアップデートするにあたってWindows 11非対応の業務アプリもいっしょにバージョンアップしなければならなかったんですが、それに伴って基幹システムのバージョンまで上げなきゃいけないことが判明したんですよね。

ただ、すでに旧版の基幹システムクライアントがインストールされている端末に対して、単純に新バージョンのクライアントを入れようとしてもなかなか上手くいかなくて。正常にバージョンアップを実施しようとすると、旧クライアントを削除したり一部の値を変更したりといろいろな手間をかける必要がありました。

はじめは手順書を作成して使用者に案内していたんですが、「あの権限が足りない」「上手くいかない」といった問い合わせがたくさんきてしまったので、最終的にはもう「こちらが裏から一括でやるしかない」となったんです。

そこでバッチをつくって強制的に必要な処理をおこなわせることになりまして、そのバッチをSS1で配布したというわけですね。

SS1のファイル配布機能では「配布時期」などの日時を設定できる項目がありますので、あらかじめ調整しておいた日程でバッチが配布されるようにしておいて、裏から走らせました。

バッチの作成や検証には多少時間がかかりましたが、最終的にはうまくいったのでよかったです。

SS1の各機能を巧みにお使いいただいて、さまざまな作業を効率化されたようですね。

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デバイス制限×ワークフローで、セキュアなUSBメモリ運用を実現

徳力様
USBメモリの使用許可を与える場面でもSS1を利用しています。

新しい基盤に移る際、当社はPC端末をデスクトップ型からノート型に刷新したんですが、そうなるとやはり気になるのは「情報漏洩」の問題です。いろいろなところに移動して作業ができるようになったぶん、端末をどのように利用しているかこちらからみえなくなってしまいますから、情報漏洩対策はきちんとおこないたいと考えていました。

そこで、SS1の「デバイス制限」機能と「ワークフロー」機能を組み合わせた運用を実施しています。

はじめに、SS1のデバイス制限ポリシーですべての外部記憶デバイスの使用を禁止するよう設定しました。そのうえで、業務上必要な場合のみSS1のワークフロー機能から使用用途などの申請をしてもらい、承認が得られたら期間を限定して一時的に使用許可を与えています。

SS1 ワークフロー画面(SS1「ワークフロー」における、USBデバイスの使用申請フォーマット例)

ワークフローで承認された「使用申請」はSS1のデバイス制限機能と連動しているので、自動的に一時許可ポリシーが設定されるようになっています。わざわざこちらからポリシーを作成する必要がないのでとても楽ですね。

以前は、使用申請の書類を作成してメールなどで担当者へ送信し、その内容を承認後にシステム管理者が専用の別ツールでUSBメモリの使用許可ポリシーを作成する...という手順を踏んでいました。当時はこの仕組みを一部の端末のみで採用していたんですが、これをいまのように全社的に実施していたとしたら結構大変だったんじゃないかな。

管理工数を削減しつつ、企業としてのセキュリティ強化にお役立ていただけているようですね!

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Teams内の不要なチーム削除やSharePointの容量管理など、Microsoft 365運用を強力支援

現在、Microsoft 365管理機能もお使いいただいていますよね。SS1のなかでは比較的新しい機能ですが、こちらはどのように活用されていますか?

徳力様
一つは、Teams内にある不要なチームのチェック作業に使っています。

当社は部門ごとにチームを立ち上げて利用しているのですが、異動などで部門が新しく立ち上がったり・なくなったりということが起きると、不要になったチームが出てくるんですよね。

大抵はチーム内の情報やSharePoint内のデータなどを新しいところに引き継いでもらうんですが、そのあと古いチームを消し忘れていることがあるんです。
そういったチームの洗い出しに、SS1の「Teams管理」機能を活用しています。

チームって、一度消してしまうと復元できないじゃないですか。だから一見不要に思えるチームを見つけたときもすぐに削除するのではなく、念のため該当のチーム・チャネル内で「現在どれほどSharePointが使われているか」などをSS1で確認したり、関連メンバーに声をかけたりして削除していいか判断するようにしています。

あとはSharePointの全体の容量がひっ迫してきたときに、「どこのチームが一番容量を使っているか」を確認する際にも利用しますね。
1-2年に1回程度の作業ではありますが、こういった形でMicrosoft 365内のデータ棚卸にSS1を役立てていますよ。

Teams管理画面イメージ(SS1「Teams管理」画面イメージ)

参考

Microsoft Entra ID情報の自動連携を検証中

徳力様
Microsoft 365管理機能のつながりでいうと、現在Microsoft Entra IDのユーザー情報をSS1へ自動連携できないか模索しています。

当社ではEntra ID内の部支店情報などを正としてユーザー管理をおこなっているんですが、現状はSS1内の部支店情報と紐づけがないので別管理になってしまっているんですよね。

ここが連携できれば端末の棚卸作業もすごく楽になると思うので、どうにか実現できると嬉しいです。

Microsoft 365機能内の、「Entra ID連携」関連機能をお使いいただく予定なんですね。

Microsoft Entra ID連携イメージ(Microsoft Enra IDのユーザー情報を、SS1内の任意の項目へ自動で反映可能)

いきなりデータが上書きされると混乱を招く可能性があるので、いまは一旦SS1の「備考欄」にEntra IDの情報を流し込んで、内容の整合性を確認しています。いろいろと細かい調整が必要な部分は残っているものの、自動取り込み自体はおおむね問題なく稼働しているようなので、本番運用まであともう一歩というところですね。

何か運用上わからないところがありましたら、いつでも弊社サポート窓口までご連絡ください。
それでは最後に、これからIT資産管理ツールの導入を検討されている方に向けてアドバイスをお願いいたします。

徳力様
アドバイスですか(笑)。そうですね、まずはコストの面でお話ししますと...。

SS1のようにオプション機能を自由に選べて、しかも後から付け足すことができる価格形態では、「はじめは最低限の機能群からスタートして、だんだんと必要な機能を追加していく」という手法が取れます。
トータルの費用をおさえたい場合はこのやり方が一番だと思いますよ。

逆にそういう段階的な予算取りが難しい会社であれば、とりあえず使いそうな機能は最初に盛り込んでおいて、はじめからいっぺんに購入してしまうのも悪くないんじゃないでしょうか。
いくつか機能を増やしたとしても、やっぱりSS1のほうがコストメリットがあるケースが多いでしょうからね。

そして運用面でいいますと、Excelベースでさまざまな情報を管理することが多い会社であれば、SS1は非常にマッチしています。やはり「見やすさ」と「データ入力のしやすさ」というのは日々の運用において大切なので、この部分については重点的に確認しておくのがおすすめです。

運用方法ががっちり決まっているようなところは「ツールを導入したことによってその運用を継続できるか」という検証が重要ですが、当社のようにそうでない企業は、ツールの内容次第で運用を形作っていくことになります。

実はそういったときにも、普遍的な「Excelベースの管理画面」というのが生きてくるんですよね。みんなが慣れ親しんだ操作感ですから、いろいろな運用方法にマッチするという意味で、非常によいものだと思います。

ありがたいお言葉、大変痛み入ります...。今後もお客様にお喜びいただけるよう、ディー・オー・エス一丸となって精進してまいります!
徳力様、今回は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

(インタビュー:ディー・オー・エス 古賀) ※インタビュー内容は取材当時のものです

シャープファイナンス株式会社様

当社は、シャープグループのファイナンス会社として創業しました。そして2008年4月の芙蓉総合リース株式会社の資本参加により、現在はシャープ株式会社との資本関係を維持しつつ芙蓉総合リースグループの一員として、主にベンダーリース・割賦等の金融サービスソリューションを提供しています。
大企業向けの取引や資金力に強みを持つ芙蓉総合リース、中小企業向けの取引に強みを持つ当社、その他グループ会社それぞれの強みを生かし、各社機能を自社顧客の課題解決に活用する等、相乗効果による取り組みが拡がっています。
ベンダーリースを軸に地域企業とともに成長する、新しい社会ニーズに応えていく。この先も私たちは「前例のない場所へ。」歩みを進めていきます。

【業種】金融
【管理台数】880台
【URL】https://www.f-sfc.co.jp/

SS1をご活用いただいているシャープファイナンス株式会社様の導入事例をご紹介させていただきました。 IT資産管理ツールの導入、入れ替えをご検討されている方は、ぜひ下記よりお気軽にお問い合わせください。

著者プロフィール
SS1LAB編集部
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドを開発・販売している、株式会社ディー・オー・エスの営業企画部メンバーで構成されています。IT資産管理・ログ管理・情報セキュリティ対策など、情シス業務の効率化に役立つ最新トレンド情報を随時発信中!