【三重精機様】IT資産管理ツール「SS1」導入事例インタビュー

「セキュリティ対策」や「働き方改革」にも役立つとして注目されている、IT資産管理ツール「SS1」。 2005年のパッケージ販売開始以降、多くの企業様にご愛用いただいております。

今回は、2024年1月よりSS1をご利用いただいている三重精機株式会社様の導入事例をご紹介します。

三重精機様 担当者お写真経営管理部 部長 内山様(右) DX推進課 課長 小林様(左)

IT資産管理ツールを検討したきっかけと、SS1を選んだ理由

IT資産管理ツール導入をご検討されるまでの経緯をお聞かせください。

三重精機 小林様
ツールの入れ替えを検討したのは、以前使っていた他社製品の更新が近づいたことが大きなきっかけでした。当初は継続して使おうという話も出ていたんですが、いざ見積もりをとってみると少し割高に感じまして。

とはいえ、セキュリティ的にIT資産管理ツールをなくすことは考えられなかったので、「だったらこの機会に別のツールも検討してみてもいいんじゃないか」となったんです。

当時活用していたものと同等の機能を有している他社メーカーのツールをいろいろと調査しまして、その一環としてミエデン様にもお話を聞いたところ、「SS1という製品があるよ」とご紹介していただいたのがはじまりでしたね。

補足

補足

株式会社ミエデン様は、三重精機様のSS1導入にあたりインフラ構築をご担当されたSIerです。
https://www.mieden.co.jp/

お付き合いの深い会社様からのご紹介だったのですね。

はい。そこから、SS1以外の製品も含めた比較検討に入りました。

選定にあたっては「自工会ガイドライン」に準拠できるかどうかが焦点だったんですが...正直なところ、第一印象は別の製品のほうがよかったんです(笑)。ガイドラインに対応できる機能がとっても多くて、リアルタイム監視などもできるようなツールでした。

ただ機能が充実しているのはいいんですが、なかには「多分使わないだろうな」というものも含まれているわけですよ。そして当然、そのぶん非常に高価でした。

そこで一旦立ち止まって、「当社が本当に実施したい運用をかなえてくれるものはなにか?」と考え直した結果、SS1が一番いいのではないかという結論に至ったんです。

参考

三重精機 内山様
ガイドラインについて当社としてどこまで対応するかを線引きして、そこから必要な機能や金額とのバランスを鑑みたときに、SS1がもっとも条件にあっていたんですよね。

あとは、営業担当がとても信頼できる方だったというのも大きいです。
ツール選定をおこなっていた当時は、ちょうど自動車業界で大規模なセキュリティインシデントが発生したタイミングでした。この事案を受けて、Tier1企業(注:自動車業界における製品サプライチェーンの階層)からは「自工会ガイドラインのレベル1・レベル2を目指してほしい」と要請されていたんです。

ではそれをIT資産管理ツールでどこまで対応するか?を考えるときに、ディー・オー・エスさんにはずいぶん相談に乗ってもらいました。SS1で対応できる機能をきちんと示してくれて、逆に対応が難しいところは代替案をもらったりして。

ガイドライン対応で切羽詰まっていたなかでのことだったので、親身に対応いただけてとても助かったのを覚えています。

機能・金額・サポート体制のバランスから、SS1をお選びいただいたんですね。

海外拠点の端末を含めた、自工会ガイドラインへの対応を実現

実際導入したあと、自工会ガイドラインに対してSS1はきちんと機能していますか?

小林様
問題なく動いていると思いますよ。

ちなみに、現在は「インターネットエージェント」オプションによってタイ工場にある20台程度の端末もSS1で管理しています。それらの端末は英語OSですが、国内端末と同様にログなどもきちんと取得できていますし、許可された外部デバイス以外は接続を制限するポリシーも適用していますよ。

■三重精機様 SS1による主なガイドライン対応項目(抜粋)
ガイドライン内容SS1対応機能
Lv1情報機器、OS、ソフトウェアの情報(バージョン情報、管理者、管理部門、設置場所等)について、一覧を作成している機器管理、ソフトウェア管理
Lv2情報機器、OS、ソフトウェアの情報(バージョン情報、管理者、管理部門、設置場所等)の一覧を定期的、または必要に応じて、見直ししている機器管理、ソフトウェア管理
Lv2PCからのデータ書き出しを仕組みで制限しているデバイス制限管理
Lv2サポート期限が切れたOS、ソフトウェアを利用しないようにしている機器管理、ソフトウェア管理
Lv2インシデント発生時の調査のために必要なログを取得している 各種ログ管理

特に海外は「外部デバイスによるセキュリティ脅威」という概念があまり浸透していませんから、SS1によってシステム的に制御ができていることは大きな安心につながっています。

「インターネットエージェント」を使えば、通常環境と同じポリシーをネットワーク外の端末に適用できますからね。海外端末を日本基準で管理するのにぴったりなサービスだと思います。

内山様
実はこの構成って、セキュリティ上も利点があるんですよね。

三重精機様 ネットワーク構成図(三重精機様 ネットワーク構成図)

海外の端末も管理下におくことを検討していた当初、国内ネットワークにVPNで接続させるアイディアもあったんですが、日本とはセキュリティ基準の異なる海外の端末をWAN内に引き入れてよいものか悩んでいました。

そんななかでディー・オー・エスさんに「インターネットエージェント」の手法を提案してもらったんですが、このやり方であれば「SS1クラウド収集サーバー」を日本⇔海外の間に立てることができます。

この構成は国内外端末の一元管理はもちろんのこと、セキュリティ面でもメリットのあるものだと思っています。実現できてよかったですね。

旧製品からの移行や、日々のIT運用を「ファイル配布」機能で効率化

旧製品からの入れ替えもあったと思いますが、スムーズに移行できましたか?

小林様
おおむね何事もなくSS1に移行できましたね。

はじめは「どうやって入れ替えるんだろう」と心配していたんですが、旧ツールでSS1のエージェントを各端末に配布したあと、今度はSS1の「ファイル配布」機能によって旧ツールのエージェントアンインストールツールを配布・実行するという方法をディー・オー・エスさんに提案してもらいました。実際この通りの方法で大きなトラブルなく移行を完了できましたよ。

内山様
こういう提案を丁寧にしていただけたから、SS1を選んだという側面もありますね。当時はいろいろと協力していただいて助かりました。

三重精機様 担当者写真

小林様
あと、この「ファイル配布」機能は基幹システムのファイル更新をおこなうといったシーンで現在も重宝しています。

以前は、130台ぐらいの端末に対して1台1台更新を実施していたんです。該当者にメールでファイルを送って、「あのボタンを押して」「では更新をかけますね」といったやり取りを逐一おこなっていました。

それがいまでは、SS1によってプッシュでファイルを送って、サイレントで最後の更新まで完了させられるようになったんです。我々の作業工数も削減できましたし、使用者側の作業負担もなくなったのはうれしいですね。

日常の業務でもSS1の機能をうまくご活用いただいているんですね!

リモートコントロール機能で、社内ヘルプデスク業務の工数を削減

小林様
「リモートコントロール」も便利ですよね。SS1はそもそも自工会ガイドラインへの対応を主な目的として導入したツールですが、導入後に「意外と使えるな」となった機能です(笑)。

社内で起きた端末に関するトラブルの対応や、遠隔でPCの設定変更をおこなう際などによく利用しています。

リモートコントロール機能 イメージ画像(リモートコントロール機能イメージ)

その後Windows標準のリモートデスクトップ接続も活用していましたが、あれって接続先のPCのパスワードなどが必要なんですよね。結局は「パスワードは何ですか?」などと電話で確認しなきゃいけない。
1件1件の電話はちょっとした時間ですが、正直数が多くなってくるとすごく面倒くさくて。

そんななかでSS1を導入したあとに「リモートコントロール」機能を使ったんですが、これは本当にさくっとつなげられて非常に便利ですね!
多いときは1日3-4回つなぐこともあるものですから、だいぶ楽になりました。

私自身工場にいることも多く、ずっと自席に留まっているわけではないんです。そのタイミングでトラブル対応をおこなわなければならない場合は、持ち歩きのノートPCからSS1経由でリモート接続することもありますよ。

あとは、自席のデスクトップPCにつないでそこにしか保存していないファイルを遠隔で確認したり...。結構いろんな場面で活用していますね。

内山様
画面共有型なのも「リモコン」機能のいいところだと思います。相手にも画面が見えた状態で遠隔操作できるので、電話をつないで設定のレクチャーをおこなったりすることもよくありますね。

ちなみに、海外の端末については「インターネットリモコン」機能の方で対応していますよ。

参考

国内・国外の端末について、それぞれのリモコン機能を必要に応じてご活用いただいているんですね。

未稼働端末やWindows 11入れ替え対象端末の抽出など、IT資産の適正管理に活用中

小林様
SS1上で、使用頻度が低い端末がないかをチェックしたこともありましたね。SS1の画面では「一定期間使用されていない端末」などの条件で背景色を変えられるので、これを活用して「5日、20日以上稼働がない端末」を抽出しました。

実際、会議室などに設置していたPCが全然使われていないことがわかったため、現在それらの端末は撤去しています。なかにインストールしているソフトウェアのライセンスなども引き上げましたので、IT資産の経費削減にも一定の効果があったと思っていますよ。

SS1 機器管理イメージ(設定したしきい値に当てはまる端末の背景色を変更可能)

IT資産の最適化にもお役立ていただいたということですね。そのほか、SS1を活用したシーンはありますか?

最近だとWindows 11への入れ替えも順次おこなっているんですが、入れ替えの対象端末を絞り込むときにSS1を活用しましたね。そのときは主にCPUの世代情報や、インストールされているOfficeバージョンなどを条件にしてリスト化しました。

Windows 11への適格性をチェックするためにはSS1の情報だけでは不十分なので、あくまでも「明らかに不適格な端末を洗い出した」という感じでしたが、それだけでもずいぶん役立ちましたよ。リスト化も簡単でしたしね!

SS1導入後の統括と、今後の展望

全体を通して、SS1の導入効果はいかがでしょうか。

三重精機様 担当者写真

内山様
機器管理やログ取得、デバイス制限などを通して、全社的に「IT資産の適正利用」を監視する体制を整えられたと感じていますね。

不審なデバイスを接続したり、業務外の操作が増えたりすることは、マルウェアの脅威や情報漏洩リスクの温床となります。SS1によって不正操作を監視し、いざというときに証跡を追えるようになったことで、こうしたセキュリティリスクに対して適切に対応できるようになりました。

単に「自工会ガイドラインをクリアする」というだけでなく、ガイドラインに準拠した実践的なセキュリティ対策ツールとしてご活用いただけているんですね。

もちろん「ガイドラインの項目を満たしている」ということ自体も重要なんですけどね。我々自動車業界では、やっぱりガイドライン対応が必須条件ですから...対応できない企業は最悪仕事をもらえなくなる可能性すらあります。

実は当社も、現在はガイドラインのレベル3を満たすべくEDR製品の導入を進めているところです。今後も他社製品とSS1をうまく組み合わせながらガイドライン対応を進めていく予定ですよ。

IT資産管理ツール単体でガイドラインの全項目を満たすのは難しいですから、他ソリューションの得意分野を生かしつつ全体の設定をおこなうことが重要ですね。

そうですね。また、IT資産管理に関わるところでいうと「モバイルデバイス管理」も気になっています。当社にも業務用で80台程度スマートフォンが存在していますが、いずれは端末の紛失対策などの運用もSS1内でおこなえたらいいですね。

最近では、企業の固定電話を廃止して完全にモバイルデバイスへ移行する例もあるのだとか。これからもスマートフォンの需要は高まっていくでしょうから、しっかりとした管理体制を整えていきたいです。

またなにかディー・オー・エスでお手伝いできることがあれば、いつでもご連絡ください!内山様、小林様、本日は貴重なお話をありがとうございました。

(インタビュー:ディー・オー・エス 古賀) ※インタビュー内容は取材当時のものです

三重精機株式会社様

三重県桑名市の地で80有余年、精密金属部品の切削、研削加工業で発展してまいりました。自動車関連部品をはじめ、医療用機器、半導体製造装置の部品等幅広い分野においてお客様のお役に立たせていただいております。これからも「より良い品質とコスト」にこだわり、サステナビリティ活動を通して自然環境に優しいモノづくりに社員一丸となって取り組んでまいります。

【業種】製造業
【管理台数】200台
【URL】https://mie-seiki.co.jp/

SS1をご活用いただいている三重精機株式会社様の導入事例をご紹介させていただきました。 IT資産管理ツールの導入、入れ替えをご検討されている方は、ぜひ下記よりお気軽にお問い合わせください。

著者プロフィール
SS1LAB編集部
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドを開発・販売している、株式会社ディー・オー・エスの営業企画部メンバーで構成されています。IT資産管理・ログ管理・情報セキュリティ対策など、情シス業務の効率化に役立つ最新トレンド情報を随時発信中!