「2020年 情シスがんばったことアンケート」から紐解く、これからの情報システム部門の在り方

2020年は新型コロナウイルスの対応のために、勤務環境やITインフラが大きく変化するなど、情報システム部門を悩ませる1年でした。
そこで、情報システム部門の方の苦労や頑張りの実態を把握すべく、株式会社インターネットイニシアティブ社(以下、IIJ社)が実施した「2020年 情シス頑張ったことアンケート」をもとに2020年を振り返り、これからの情報システム部門はどうあるべきなのかを解説します。

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アンケート概要

このアンケートでは業種・従業員規模別に、2020年の新型コロナウイルスへの情報システム部門の対応についての自己評価などを調査。また、2020年に気になって調べたキーワードや、「頑張ったこと」「失敗した・惜しかったこと」など、自由回答された内容をテキストマイニングで分析し、情報システム担当の実態を具体的に表している調査となっています。

気になって調べたキーワードとしては、メディアなどで多く取り上げられた「DX(デジタルトランスフォーメーション)」がトップ。 その他には「リモートアクセス」や「VDI」「ゼロトラスト」など、新型コロナウイルス対応のためのテレワークに起因するワードが上位を占めます。新型コロナウイルスの影響を受けて、DXのためのIT推進やテレワーク対応について、情報システム部門の関心が高まったことが推測されます。
今回は、このアンケート調査のなかの「失敗した・惜しかった取り組み」「2021年に取り組みたいこと」にフォーカスしてご紹介します。

出典:株式会社インターネットイニシアティブ
「法人IT調査レポート 2020年情シスがんばったことアンケート」(https://www.iij.ad.jp/svcsol/survey/202012/)
回答期間:2020年11月11日~11月18日
回答者:IIJメールマガジン(IIJ Biz Information)読者 情報システム部門所属の方
有効回答数:281件

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(質問「2020年に気になって調べたキーワードを自由にお答えください。」に対する回答より引用)

2020年に失敗したこと・惜しかったこと

失敗したこと・惜しかったこととしては、大きく分けて「多くの端末の調達、セッティングに苦戦」「今後の予定、予算への影響」「セキュリティ対策」の3点が挙がっています。新型コロナウイルスへ対応するために、テレワークの準備など緊急性の高い業務が発生したことによる、環境整備面での後悔を残す方が多くみられます。

今後は、顕在化した管理体制やセキュリティの課題を解消しながら、より円滑にテレワークを運用していく必要があるでしょう。また同時に、本来進める予定であった業務がおこなえるリソースの確保も重要となります。

■多くの端末の調達、セッティングに苦戦
 回答例)
 ・ 端末の用意、配布はしたが、"とりあえずテレワーク環境が欲しかった"という、
  ユーザが多く本当に必要な台数はもっと少なかったので、時間が無いものの、
  精査をしてから調達・準備すればもっと効率よくできたと思う。

■今後の予定、予算への影響
 回答例)
 ・今年予定していたシステムのリプレースが、コロナの影響で予算が下りなくなってしまい
  リスケになってしまいました。

■セキュリティ対策
 回答例)
 ・緊急性を重視し行動したこともあり「セキュリティ面の維持・管理」を後回しにしたことが
  失敗というか後悔するところ。

2021年に取り組みたいこと

企業活動において2021年取り組みたいこととしては、「クラウド」「セキュリティ」「ネットワーク」といったワードが並び、ITインフラの見直しや拡充の意向がみられました。続いて「テレワーク」「リモートワーク」と、在宅勤務の継続対応をふまえた結果となっています。
「失敗したこと・惜しかったこと」のアンケートにもあったように、2020年できなかったこと・スピード重視で対応が不十分であったことが反映されていると推測されます。

さらに、個人的に取り組みたいこととしては、「セミナーやイベントへの参加・参加回数を増やす」「新しい技術の習得」などインプットの機会を増やしたいという意見が多く挙がりました。今後のIT化の推進や、業務改善への積極的な姿勢が感じられます。

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(質問「2021年に、個人的に取り組みたいことを教えてください。」に対する回答より引用)

これからの情報システム部門の在り方

今回ご紹介したアンケート結果から、2020年は新型コロナウイルス対応のために急速に普及したテレワークの運用などにおいて後悔を残す企業が多いことがわかりました。また、この影響から多くの情報システム部門では、テレワーク継続を踏まえた管理体制の見直しや運用改善を2021年のタスクとしています。
同時に、DXをはじめとしたIT化の波も拡大しており、クラウド化や新たなシステム導入などを考える企業も多くなっています。

このような流れから、情報システム部門の業務負担は増加傾向にあります。上記に挙げた環境改善やIT化を円滑に進めるためには、情報システム部門における「業務効率化」も欠かせません。特にこれからの時代は、いかにノンコア業務を削減できるかがカギとなるでしょう。

今後の情報システム部門には「IT環境の変化にあわせた管理体制・セキュリティの確立」「DXなど攻めのITを進めるための準備、計画」「ノンコア業務をはじめとした、作業工数の削減」などのポイントを押さえることが求められます。早い段階から着手し、ニューノーマル時代にいち早く対応できる情報システム部門を目指すことを推奨いたします。

【今後のために押さえたいポイント】
 ・IT環境の変化にあわせた管理体制・セキュリティの確立
 ・DXなど攻めのITを進めるための準備、計画
 ・ノンコア業務をはじめとした、作業工数の削減

さいごに

当社では、テレワークに用いるPCの管理やセキュリティ対策ができるIT資産管理ソフト「SS1」を提供しています。さらに、日々の端末管理やヘルプデスク業務などを統合的にサポートすることで、情報システム部門の方々の業務効率化も実現します。
これからの情報システム業務のご支援はもちろん、さまざまシーンでご利用いただける製品ですので、ご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。
いつでもどこでも視聴でき、テレワーク端末管理やセキュリティ対策について学べる「SS1オンラインセミナー」もご用意しています。まずはどのような製品なのか、ぜひ一度動画でご覧ください。

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著者プロフィール
SS1LAB編集部
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドを開発・販売している、株式会社ディー・オー・エスの営業企画部メンバーで構成されています。IT資産管理・ログ管理・情報セキュリティ対策など、情シス業務の効率化に役立つ最新トレンド情報を随時発信中!

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