【株式会社ファンリード様】IT資産管理ツール「SS1クラウド」導入事例インタビュー
2024年3月にリブランディングした、クラウド型IT資産管理ツール「SS1クラウド」。充実のサポート体制やExcel調の管理画面でご好評いただいている「SS1」のノウハウをもとに開発され、現在多くのお客様にご利用いただいています。 今回は、2023年7月よりSS1クラウド(旧:らくらくPCクラウド)をご利用いただいている、株式会社ファンリード様の導入事例をご紹介します。
IT資産管理ツールを検討したきっかけ
IT資産管理ツール導入をご検討されるまでの経緯をお聞かせください。
ファンリード 杉山様
もともとは、PCのレンタル会社が提供している無料の資産管理ツールを使っていたんです。基本的なインベントリ収集はそのツールでおこなえていたんですが、「USBメモリの接続制限」や「ファイル配布」といった本当はやりたい運用を実現する機能は搭載されていなかったんですよね。
そういう機能を使う場合は有償のツールを検討するしかないので、そこでIT資産管理ツールを導入しようかという話になりました。
ファンリード 佐藤様
特に「ファイル配布」機能についてはすごくほしいなと思っていましたね。
というのも、当社ではAzure ADを活用していまして、ドメイン参加をした端末にはAdmin権限を渡さないというルールになっています。よって当時、Admin権限が必要なソフトウェアのインストールなどはすべて情報システム部がおこなわなければなりませんでした。
業務で使う専門的なソフトウェアなどはAdmin権限が必要な場合も多いですから、作業が重なるとこれが結構な手間で...。毎回情報システム部までPCを持ってきてもらって、インストールしたら返して、というのを繰り返している状態でした。
Admin権限が必要なソフトは意外と多いですから、さぞ大変だったでしょうね...。
佐藤様
そうなんです。だから「この作業を効率化したい」ということで、リモートでソフトウェアをインストールできる「ファイル配布」機能が搭載されたツールがほしかったんですよね。
杉山様
あとはログ取得をおこないたかったのも理由の一つです。当社はMicrosoft 365を導入しているので、それで取得できる範囲のログは取れていたんですが、管理画面がなかなかみづらくて活用できる状態じゃなかったんですよね。
それにMicrosoft 365ではPC操作ログが取得できません。ログ取得はPマークやISO 27001(ISMS:情報セキュリティマネジメント認証基準)の認証取得に欠かせないものですから、そういう意味でも専用ツールは必要でした。
このような理由から、本格的な検討がはじまったんです。
SS1クラウドを選んだ理由
検討の際には、さまざまな製品をご覧になったと聞いています。
杉山様
結構いろいろみましたね。社内用に比較表も作ったりしましたよ。
SS1クラウドについては当時「らくらくPCクラウド」という名前でしたよね。あとはオンプレ版のSS1もみていました。
佐藤様
実はSS1は、私が前職のころに展示会でみたことがあったんですよ。機器設置図の機能が面白いなと思ったので覚えていました。それでこの製品選定の際にも、有名どころのツールに加えて「SS1」を候補に入れたんです。
前提としてサーバーは社内に置かないような運用をしたいと考えていたので、オンプレ版といってもAWSやAzure上にサーバーを設置する想定でしたけどね。
(オンプレミス版SS1 「機器設置図」機能)
SS1を印象的に思っていてくださったとのこと、非常にうれしいです!それで、最終的にSS1クラウド(旧:らくらくPCクラウド)を選んだ決め手は何だったのでしょうか?
杉山様
ほしい機能がそろっていたのと、あとは価格ですね。
佐藤様
といっても、価格についてはもっと安い製品もあったんです。ですが、搭載されている「ファイル配布」機能がかなり頑張らないと使えなさそうなほど難解な仕様で...。運用面を考えると当然わかりやすいもののほうがいいですから、それでSS1クラウドを選びました。
杉山様
メールログ機能があったのも大きいですね。特にSS1クラウドはOutlookなどのメーラーの送受信ログだけでなく、Webメールの送信ログにも対応しているというところも当時評価したポイントでした。
メーラーとWebメールのどちらにも対応しているクラウド製品はなかなかありませんからね。ちなみに当時は無料トライアルもされていましたが、そのときの印象はいかがでしたか?
佐藤様
ブラウザで閲覧できる管理画面としては結構みやすいと思いましたね。左メニュー・右ページという構成は馴染みがあるものですから、運用では困らないだろうなという印象でした。
あとは、いろいろ触りながら「この機能の画面はあんまり使わなさそうだな」というのも正直考えたりして(笑)でも、事前によい側面以外も把握してから導入を決められたこと自体はとてもよかったです。
(SS1クラウド 機器一覧画面)
SS1クラウドはオンプレ版「SS1」同様、「いかに使いやすい管理画面にするか」にこだわって設計いたしました。そこをご評価いただけたようで何よりです!
汎用性のある「備考」機能でIT資産の付帯情報まで管理可能に!
SS1クラウドを実際導入してみて、いかがですか?
ファンリード 境野様
一番よくみているのは、やっぱり機器一覧の画面ですね。
端末と使用者の情報を紐づけられるようになったので、トラブル対応のときに「誰が使っているPCなのか」を確認するときなどに活用しています。
あとは、カスタマイズできる「備考」欄もよく使っていますよ。SS1クラウドの「備考」機能は項目名まで自由に変更できるので、うちの場合はPCの契約情報を入力する欄にしてみました。
(「備考」内に任意の情報を入力可能)
そのPCは購入したのか・レンタルなのか、レンタルであればレンタル会社の名前や返却期限日などをここに入力しています。当社ではPCを複数の会社から調達していますので、そういった情報を管理する際に重宝していますね。
「備考」欄で端末の契約管理をされているんですね!具体的にどういったシーンで役立てられていますか?
境野様
例えば、「PCの調子が悪い」「PCが破損してしまった」といった問い合わせがあったときなどにこの情報を参照します。レンタル品であればそのレンタル会社に連絡をして交換や修理対応をお願いしたり、購入品であれば別のPCを割り当てたり。そういった対応がスムーズにできるようになったのはすごくうれしいですね。
エージェントがいれられない周辺機器も一括で管理
境野様
あとは、「物品管理」機能もよく使っています。モニターなどの高額な周辺機器は、管理したいもののエージェントはいれられません。ですが、SS1の「物品管理」機能であればそういった機器の台帳を作成できるので非常にありがたいですね。
当社の場合はこのような感じで活用していますよ。
(SS1クラウド 「物品管理」機能画面)
すごい!機能を使いこなしていらっしゃいますね。
境野様
モニターは一人一台貸し出しているので、全部で130件ぐらい登録しています。この台帳を確認すれば、どこにどんなモニターが存在しているのかを一目で把握できるようになっていますので、こちらもトラブル対応の際に役立っていますよ。
「調子が悪いから交換してくれ」といわれた場合は、型番をみて同じインチ数のモニターを用意してあげたりといった対応もできるようになりました。
あとは在庫管理にも活用しているので、あまっているモニターがないかを確認するときもこの台帳をみていますね。その場合は「所属部門」のところを「在庫」というような名前にして、遊休資産の所在もきちんと把握できるよう工夫しています。
「物品管理」機能はほかのお客様にもご好評いただいています。こちらも項目名をカスタマイズできるので、好きな台帳を作成できるのはやはり便利ですよね。
杉山様
この類の管理って難しいですからね。モニターなどは特に、社員間で勝手に移動させたりして行方不明になりがちですし(笑)
当社も使用者を特定するまではしておらず、所有している支店といった場所の管理にとどめています。とはいえ、こういう形で管理できるようになっただけでもとても助かっていますよ。
記憶デバイスの接続制限で、組織のセキュリティレベル強化を実現
当初の要件だった、デバイスの接続制限はおこなっていらっしゃいますか?
杉山様
やっています!いまは会社が貸し出したUSBメモリと一部の業務で使う外付けSSDのみ使用を許可する、いわゆるホワイトリスト型の形態で運用していますよ。
境野様
以前までは特に何の制限もかけていない状態でしたが、セキュリティの観点から考えるとあまりよくない状況であるというのはわかっていました。だから、SS1クラウドの機能を使ってデバイスの制限ができるようになって本当によかったです。
いまや企業におけるデバイス接続制限は当たり前になりつつありますからね。運用を開始する際は、どのような流れだったのでしょうか?
はじめに、特に制限は設けないままデバイスの接続ログだけを取得しました。まずは社内でのデバイス利用状況を把握しようと考えたんです。そこから、どの部門がどんなデバイスを接続することが多いのかを把握して、どういうルールであれば業務に支障がでないかを具体的に検討しました。
ルールを作成して全社に周知したあとは、とりあえず一斉にデバイスの接続を禁止するポリシーを作成して、そこから使用したいUSBメモリなどを個別に申請してもらうようにしましたね。
佐藤様
申請には、当社がもともと導入していた別のワークフローツールを活用しました。そこからあがってきたUSBメモリを、一つひとつホワイトリストに登録してポリシーの例外とする処置をおこなったんです。
ホワイトリスト登録の作業は大変ではありませんでしたか?
境野様
最初は画面の使い方も覚束なかったので、少し戸惑いましたね。でも一度やってしまえばすぐに理解できる程度の手順でしたから、慣れてしまえばそこまで大変でもなかったですよ。
佐藤様
むしろルール作成のほうに時間がかかったくらいです。
当時は社内からの反発もありましたからね...。そっちのほうが大変だったかもしれません(笑)
制限をかけるような運用は、どうしても軋轢を生んでしまいがちですからね...。ただ、いまはスムーズに運用できているようで安心いたしました。
ファイルインストールには、インターネット経由のリモートコントロール機能を活用中
そのほか、SS1クラウドで活用している機能はありますか?
境野様
Admin権限が必要なソフトウェアのインストールについては、インターネットリモコン機能を使って効率化できるようになりました。
SS1クラウドの「インターネットリモコン」機能は、接続先のPCをAdmin権限で操作できるんです。だから、個別に依頼がきたインストール作業については「ファイル配布」よりもこちらのほうが早いことに気づきまして。
今まではわざわざPCを持ってきてもらっていたのがリモートで対応できるようになったぶん、作業工数はかなり削減されたと思います。
複数の端末に対しインストールしたい場合は「ファイル配布」、個別の端末なら「インターネットリモコン」と使い分けているんですね。
杉山様
あとはログもきちんと取得できていますよ。あれは取得しているということ自体に意味がありますから、ずっと画面をみているというわけではないんですが。でもときどきログ一覧画面を確認して、「おー、こんなのとれてるんだ」と思ったりもしますね(笑)
ちなみにログ取得については、折に触れて「ログを調べることもありますからね」と社内に発信するようにしています。
佐藤様
入社研修のときにも、「ログを取得している」ということは伝えるようにしていますよ。不正行為などを抑止する意図で牽制している形ですね。
「ログをみられる」と意識するだけでも、不正行為への意欲や機会を失わせる効果がありますからね。セキュリティ強化に役立てていただけているようでよかったです!
機器情報を利用した棚卸作業の実施や更新プログラム管理など、さらなる活用を検討中
最後に、これからの展望を教えてください。
境野様
今後は、SS1クラウドで取得した機器情報をもとに定期的な棚卸作業をおこなって、IT資産の状況をより正確に把握できるようにしたいと考えています。今回SS1クラウドを導入する際に棚卸も並行して実施しましたが、時間が経つとまた状況も変わっていきますからね。「物品管理」機能で管理しているそのほかの周辺機器とあわせて作業ができたらと思っています。
佐藤様
更新プログラム管理もやってみたいですね。当社では現在、Microsoft Intuneで最新版より一つ前のパッチを当てていくよう設定していますが、あれはAzure ADのドメイン参加が前提の機能なんですよ。だから、ドメイン参加していない一部のPCについては管理対象外になってしまっているんです。
SS1クラウドであれば、インターネットにさえ接続できていればパッチ配信をおこなえますから、まずはドメイン参加していないPCに対して配信作業をおこなってみたいですね。
杉山様
当社は基本的に、社内でサーバーを持たないようにしています。つまり、業務系のツールは大体クラウド製品なんですよ。だからOSを更新したことによる不具合などはあまり考えず、とりあえず最新のパッチを当てられる環境を構築したいと思っているので、そこでSS1クラウドが活用できたらすごくいいですね。
佐藤様
ゆくゆくはパッチ配信作業もMicrosoft IntuneからSS1クラウドへ一本化できたらベストですね。
杉山様、佐藤様、境野様、貴重なお話をありがとうございました。ぜひ今後もSS1クラウドをご活用いただければと思います。
(インタビュー:ディー・オー・エス 古賀) ※インタビュー内容は取材当時のものです
株式会社ファンリード様
ファンリードはお客様のすぐとなりで事業をトータルサポートするIT企業です。
お客様の事業や業界・現場の事情を知り同じ目線に立って、目の前の悩みから奥深くの問題点まで解決するための提案をいたします。
DX推進やスマート農業、スマートファクトリーなど新たなITのあり方を提案するサービスに取り組んでいます。
太陽ホールディングス株式会社(東証プライム上場)の連結子会社。
【業種】情報・通信業
【管理台数】180台
【URL】https://www.funlead.co.jp/
SS1クラウドをご活用いただいている株式会社ファンリード様の導入事例をご紹介させていただきました。 IT資産管理ソフトの導入、入れ替えをご検討されている方は、ぜひ下記よりお気軽にお問い合わせください。
SS1LAB編集部
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドを開発・販売している、株式会社ディー・オー・エスの営業企画部メンバーで構成されています。IT資産管理・ログ管理・情報セキュリティ対策など、情シス業務の効率化に役立つ最新トレンド情報を随時発信中!