スニッフィングとは?その意味と仕組み、通信を盗聴から守る対策

本記事では、スニッフィングという言葉の基本的な意味から、攻撃者が用いる手口やその仕組み、そして具体的な被害事例について解説します。
さらに、通信の盗聴を防ぐための具体的な対策も紹介します。
・スニッフィングで通信が盗聴される仕組み
・スニッフィングによって引き起こされる3つの主な被害
・スニッフィングから身を守る5つの対策
・まとめ
・不正な無線LANに対する接続制限の事例:さくら情報システム株式会社 様
スニッフィングとは?通信内容を盗み見るサイバー攻撃

スニッフィングとは、ネットワークを流れる電気信号や電波を不正に取得し、その中身を解析して情報を盗み出す行為を指します。「sniff(匂いを嗅ぎ回る)」という英単語が語源の通り、攻撃者が他人の通信内容を嗅ぎ回るように盗み見ることから、この名前が付けられました。
特に暗号化されていない通信は、攻撃者にとって格好の標的となります。組織のセキュリティ担当者だけでなく、個人ユーザーにとっても身近な脅威の一つです。
スニッフィングで通信が盗聴される仕組み

インターネット上の通信は、「パケット」と呼ばれる小さなデータ単位に分割されてやり取りされています。スニッフィングは、このネットワーク上を流れるパケットを特殊なツールを用いて捕獲(キャプチャ)し、その中身を解析することで情報を盗み取る仕組みです。
本来、パケットは決められた宛先にしか届かないように制御されていますが、攻撃者はネットワークに侵入し、自分宛てではないパケットも不正に収集します。これにより、通信内容を再現し、情報を盗聴することが可能になります。
有線LANを流れるデータを盗聴する手口
有線LAN環境におけるスニッフィングは、ネットワークの接続形態を悪用しておこなわれます。
具体的なやり方として、LANアナライザと呼ばれるパケット解析ツールがインストールされた端末や専用機器をネットワークに接続し、流れるデータをキャプチャする方法が一般的です。
本来、スイッチングハブを使用した環境では、自分宛て以外のパケットは届かない仕組みになっています。
しかし、ハブの保守用機能であるミラーポートを悪用したり、偽のMACアドレスを通知して通信を自分に引き寄せたりする方法を用いることで、ネットワーク上の全データを盗取することが可能になります。
このように、物理的な接触や内部ネットワークへの侵入を許すと、LANアナライザによって通信内容が容易に可視化されてしまうため、ポートの物理的な制限や論理的なアクセス制御などの対策が欠かせません。
無線LAN(Wi-Fi)の電波から情報を盗む手口
無線LAN(Wi-Fi)は、通信が電波で送受信されるため、有線LANに比べてスニッフィングの標的になりやすい特徴があります。
特に、カフェやホテルなどで提供されている暗号化されていないフリーWi-Fiは非常に危険です。
攻撃者は同じアクセスポイントに接続するだけで、周囲の利用者の通信を容易に盗聴できます。また、正規のアクセスポイントになりすました偽のWi-Fiを設置し、利用者を誘導して通信内容を丸ごと盗み見る手口も存在します。
スニッフィングによって引き起こされる3つの主な被害

スニッフィングの被害は、単なる情報漏洩に留まらず、金銭的な損害やプライバシーの侵害など、多岐にわたる深刻な問題へと発展する可能性があります。
ここでは、代表的な3つの被害について具体的に解説します。
IDやパスワードなどの認証情報が漏洩する
スニッフィングによる最も一般的な被害が、Webサイトやオンラインサービスへログインする際のIDとパスワードの漏洩です。暗号化されていない通信経路上で入力された認証情報は、攻撃者によって平文のまま盗まれる危険性があります。
これにより、SNSアカウントの乗っ取りや、ネットバンキングへの不正アクセスといった二次被害につながる恐れがあります。
クレジットカード情報や個人情報が盗まれる
オンラインショッピングサイトなどで入力したクレジットカード番号、有効期限、セキュリティコードといった決済情報も、スニッフィングの標的です。
これらの情報が盗まれると、カードを不正に利用され、身に覚えのない請求が発生する可能性があります。
また、氏名、住所、電話番号などの個人情報が漏洩し、他の犯罪に悪用されるケースも考えられます。
メールやチャットのやり取りが筒抜けになる
通信が暗号化されていない場合、メールやチャットアプリでのやり取りの内容もスニッフィングによって盗み見られる可能性があります。友人とのプライベートな会話だけでなく、ビジネスに関する機密情報や重要なファイルの送受信が第三者に筒抜けになるリスクがあります。
これにより、組織の信用失墜や情報資産の流出といった重大な問題に発展することもあります。
スニッフィングから身を守る5つの対策

スニッフィングは巧妙なサイバー攻撃ですが、個人レベルでも適切な対策を講じることでリスクを大幅に減らすことが可能です。
ここでは、日々のインターネット利用において意識すべき5つの具体的な防御策を紹介します。
通信が暗号化されている「https」からはじまるサイトを利用する
Webサイトを閲覧する際は、URLが「https://」ではじまっていることを必ず確認してください。
末尾の「s」はSecureを意味し、通信がSSLやTLSという技術で暗号化されている証拠です。この状態であれば、万が一通信が傍受されても内容を解読されるリスクを低減できます。
ブラウザのアドレスバーに表示される鍵マークも、通信が保護されている重要な目印となります。特に個人情報やパスワードを入力する場面では、このマークの有無を確認する習慣をつけましょう。
また、不適切なサイトへの接続を防ぐアクセス制限ができるツールを併用することも有効です。
安全なサイトのみを利用する環境を整えることで、スニッフィングの脅威から身を守ることにつながります。
提供元が不明なフリーWi-Fiには接続しない
カフェや駅などで提供されているフリーWi-Fiは便利ですが、セキュリティ上のリスクが伴います。特に、パスワードなしで接続できるものや、暗号化方式が古い(WEPなど)Wi-Fiは、スニッフィングの標的になりやすいため利用を避けるのが賢明です。
どうしても利用する必要がある場合は、後述するVPNを使用するなど、追加のセキュリティ対策を講じることが推奨されます。
VPNを導入して通信経路を暗号化する
VPN(Virtual Private Network)は、インターネット上に仮想的な暗号化された通信トンネルを作り出す技術です。
VPNソフトウェアを導入し、VPNサーバーを経由して通信することで、フリーWi-Fiなどの安全性が低いネットワークを利用する場合でも、通信内容を暗号化して保護できます。
これにより、第三者によるデータの盗聴や改ざんのリスクを大幅に低減させることが可能です。
セキュリティソフトやIT資産管理ツールを導入する
PCやスマートフォンに総合的なセキュリティソフトを導入することは、通信の盗聴を防ぐうえで非常に有効な対策です。
最新のソフトには、不正な通信を検知して遮断するファイアウォール機能や、フィッシングサイトなどの危険なWebサイトへのアクセスを警告する機能が備わっています。
ウイルス定義ファイルやソフトウェア本体を常に最新の状態に更新し、デバイスの保護レベルを高く維持することが重要です。
また、組織においてはIT資産管理ツールを活用し、各端末のセキュリティソフトの導入状況や更新状態を一元管理することも推奨されます。
組織全体で脆弱性を放置しない体制を整えることで、スニッフィングなどのサイバー攻撃による被害を未然に防ぐことにつながります。
多要素認証を設定して不正ログインのリスクを低減する
多要素認証(MFA)は、IDとパスワードに加えて、スマートフォンアプリやSMSに送られる確認コードなど、複数の要素を組み合わせて本人確認をおこなう仕組みです。
万が一、スニッフィングによってIDとパスワードが盗まれてしまった場合でも、多要素認証を設定しておけば、攻撃者が不正にログインすることを防げます。
利用しているサービスが対応している場合は、積極的に設定しましょう。
まとめ

スニッフィングは、ネットワーク上の通信を盗聴することでIDやパスワード、個人情報などを盗み出す悪質なサイバー攻撃です。特に暗号化されていない公衆Wi-Fiの利用はリスクを高めます。
この脅威から身を守るためには、Webサイトが「https」で暗号化されているかを確認する、安易にフリーWi-Fiに接続しない、VPNを活用するといった対策が不可欠です。また、セキュリティソフトやIT資産管理ツールの導入、多要素認証の設定も情報漏洩のリスクを低減させるうえで効果的です。
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドでは、Webサイトへのアクセス制限やワイヤレスネットワーク接続の監視・制限が可能です。
組織としてセキュリティ対策強化をお考えの方は、ぜひ導入をご検討ください。
不正な無線LANに対する接続制限の事例:さくら情報システム株式会社 様

さくら情報システム株式会社様ではIT資産管理ツールSS1を用いて、不正な無線LANへの接続制限やオフラインPCのデバイス制御を実現されています。
重要性の高い機密情報を守るため、強固なセキュリティの維持を重要課題とされており、充実したデバイス制限が可能なSS1の導入に至ったとのことです。
詳細は下記の導入事例をご参照ください。
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