Windows 10サポート終了後もパソコンを使い続けるリスクと対策

Windows 10のサポート終了日は2025年10月14日です。最新バージョンである22h2が最終形態となっており、これ以降の機能更新はおこなわれません。期限を過ぎてもパソコン自体は起動しますが、セキュリティ更新プログラムの提供が止まるため、非常に危険な状態となります。
この記事では、サポート終了後もWindows 10を搭載したパソコンを使い続けることで生じる具体的なリスクと、安全に利用するための対策について詳しく解説します。
・Windows 10を使い続けるとどうなる?6つの具体的な危険性
・Windows 10のサポート終了後の選択肢
・まとめ
・【TOPICS】Windows 11移行に役立つIT資産管理ツール「SS1」の活用事例
Windows 10ユーザーはまだまだ多い...
(2026年2月現在のWindows 10ユーザーは25.62%)
「Statcounter」が集計しているWindowsのバージョン別市場データによると、日本国内のWindows利用者のうち、Windows 10ユーザーは依然として高いシェアを占めています。サポート終了した現状でもこれほど多くの利用者が残っている背景には、現在の動作環境に満足しており、あえて操作感の変わる新しいOSへ移行する必要性を感じていないという心理的な要因が大きく影響しています。
また、ハードウェア側の制約も無視できない理由の一つです。後継のWindows 11へのアップグレードには、特定のCPU世代やセキュリティチップの搭載といった厳しいシステム要件があり、数年前のモデルではスペック不足と判定されるケースが少なくありません。
特に多くのPCを抱える組織においては、全端末を一斉に買い替えるための多額な予算確保が難しく、移行を先延ばしにせざるを得ない実情があります。
しかし、利用者が多いからといってサポート終了期限が切れた後の利用が正当化されるわけではありません。Windows 10のシェアが高い状態が続くことは、攻撃者にとっても「標的が豊富に存在する」ことを意味します。
サポートが切れた状態で使い続けることは、セキュリティの脆弱性を放置することと同義であり、非常に危険な状態であると認識しておく必要があります。
Windows 10を使い続けるとどうなる?6つの具体的な危険性

ここでは、サポートが切れたWindows 10を使い続けることで生じるリスクを解説します。
ウイルスやマルウェアに感染しやすくなる
サポート終了後は、新たに発見されたシステムの脆弱性が修正されることはありません。攻撃者はこの脆弱性を狙ってウイルスやランサムウェアなどのマルウェアを仕掛けてくるため、PCが感染するリスクが著しく高まります。
インターネットに接続しているだけで、気づかないうちに悪意のあるプログラムが侵入し、PCが乗っ取られたり、他のコンピュータへの攻撃の踏み台にされたりする可能性があります。
個人情報や機密データが漏洩する恐れがある
サポートが終了したOSを使い続けると、脆弱性を突いた攻撃により、組織が保有する機密情報や顧客の個人情報が流出するリスクが極めて高くなります。業務で利用するアカウントのログインIDやパスワード、さらには決済に関する財務情報などが窃取されると、甚大な被害を招きかねません。
一度流出した情報は完全に回収することが難しく、二次被害に発展する恐れもあります。
顧客や取引先からの信用失墜につながる
自社のセキュリティ上の脅威を広げるだけでなく、対外的な信頼を大きく損ねる結果にもつながりかねません。脆弱性を放置している組織は、情報管理への姿勢が不十分だとみなされ、取引先から敬遠されるリスクがあるためです。
なかでも注意すべきなのが、自社の端末がサイバー攻撃の踏み台として悪用される「サプライチェーン攻撃」です。取引先や顧客を狙った攻撃の起点になってしまえば、重大な不祥事として社会的責任を問われる恐れがあります。
最新のソフトウェアやアプリが利用できなくなる
多くのソフトウェア開発メーカーでは、安全性の観点からサポートが終了したOSを動作保証の対象外とします。そのため、これまで利用していたソフトウェアやアプリケーションの最新バージョンがインストールできなくなったり、アップデート後に正常に動作しなくなったりするケースが増えていきます。
これにより、便利な新機能が使えないだけでなく、アプリ側のセキュリティ脆弱性も放置されることになります。
プリンターなどの周辺機器が動作しなくなる可能性がある
新しいプリンターやスキャナー、Webカメラなどの周辺機器を購入しても、Windows 10用のデバイスドライバーが提供されず、正常に動作しない可能性があります。周辺機器メーカーにおいても新しいOSへの対応を優先するため、古いOSのサポートは順次打ち切られます。
この影響により、これまで問題なく使えていた機器がある日突然認識されなくなる、といったトラブルが発生することも考えられます。
ネットバンキングなどのサービス利用に制限がかかる
金融機関やECサイトなど、高いセキュリティが求められるオンラインサービスでは、サポートが終了したOSからのアクセスを制限または拒否する動きが一般的です。これは、利用者の資産や情報を保護するための措置です。
そのため、Windows 10を使い続けると、ネットバンキングでの取引やオンラインでの決済ができなくなるリスクがあり、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。
Windows 10のサポート終了後の選択肢

Windows 10のサポート終了に伴うリスクを回避するためには、早期の対策が不可欠です。利用者の状況やPCの使用目的によって選べる具体例をご紹介します。
有料の拡張セキュリティ更新(ESU)でサポート期限を延長する
ESU(Extended Security Updates)は、サポート終了後も特定のセキュリティ更新プログラムを継続して受け取れる有料サービスです。商用や教育向けの組織に属するPCであれば、最大3年間は緊急性の高い脆弱性への対策ができます。
ライセンスは1台からボリュームライセンスで購入可能です。ただし、期間は年単位での更新が必須であり、数か月といった短期間の購入はできません。
本プログラムにはテクニカルサポートが含まれておらず、あくまで一時的な猶予を得るための措置です。料金は年々高額になるため、この期間内にWindows 11への移行やハードウェアの買い替えを計画的に進める必要があります。
セキュリティソフトを導入してリスクを軽減する
市販のセキュリティソフトを導入することで、マルウェアの侵入をある程度防ぐことは可能です。
しかし、これはあくまでOSの脆弱性とは別のレイヤーでの防御策です。OS自体に存在するセキュリティホールは修正されないため、セキュリティソフトだけでは防ぎきれない攻撃も存在します。
リスクを完全にゼロにするものではなく、あくまで軽減策と考えるべきです。
ネットワークを分離させてオフライン専用で利用する
インターネットに接続しないオフライン環境でPCを利用すれば、外部からのサイバー攻撃を受けるリスクは減少します。文書作成や特定のソフトウェアの利用など、用途を限定する場合の選択肢です。
ただし、USBメモリやスマートフォンの接続など、外部媒体を介したウイルス感染のリスクは残ります。また、Webサイトの閲覧やメールの送受信ができなくなるため、利便性は著しく低下します。
Windows 11へのアップデートを検討する
PCがシステム要件を満たしている場合に推奨される対策は、Windows 11への無償アップグレードです。最新OSへ移行することで、継続的なセキュリティ更新を受けられるだけでなく、進化した操作性や新機能を利用できるようになります。
Microsoftによる無償アップグレードの提供期間は、現時点で終了期限が明示されていません。しかし、この措置はあくまで期間限定の扱いであり、将来的に予告なく終了する可能性がある点に注意が必要です。
| プロセッサ | 1GHz以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサ または System on a Chip (SoC) |
|---|---|
| メモリ | 4GB |
| ストレージ | 64G 以上の記憶装置 |
| システムファームウェア | UEFI、セキュア ブート対応 |
| TPM | トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0 |
| グラフィックスカード | DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応 |
| ディスプレイ | 対角サイズ 9 インチ以上で 8 ビット カラーの高解像度 (720p)ディスプレイ |
Windows 11搭載端末へ買い替える
現在使用しているPCがWindows 11のシステム要件を満たしていない場合や、動作の遅さにストレスを感じているのであれば、端末自体の買い替えを推奨します。
新しくPCを選ぶ際は、今後5年程度の継続利用を見据えて、できる限り最新のモデルを選択しましょう。安価なモデルはCPUの処理能力が不足しているケースがあり、快適な動作を損なう恐れがあります。また、スムーズな操作感を維持するためには、メモリ容量が16GB以上のモデルを優先的に検討すると安心です。
まとめ

安全なPC環境を維持するためには、Windows 11へのアップグレードが最も基本的な対策です。まずは所有している端末がシステム要件を満たしているかを確認し、スペック不足と判定された場合には新しいパソコンへの買い替えを計画してみてください。
Windows 11への適格性を判断する際には、Microsoftが提供する「PC正常性チェックアプリ」の利用をおすすめします。端末がWindows 11の最小システム要件を満たすか包括的に確認できるため、買い替えか・バージョンアップかの判断がつかないときに有用です。
端末の適格性をチェックしたうえでWindows 11への移行が困難であると判断した場合は、有料の拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)の利用や一時的なオフライン運用といった代替策を検討する必要があります。
また、組織規模での移行作業には、IT資産管理ツール「SS1」のようなソリューションを活用し、端末情報の可視化やキッティングの効率化を図ることも有効です。
自社の状況に最適な移行計画を立て、情報漏洩やシステムトラブルを未然に防ぎましょう。
【TOPICS】Windows 11移行に役立つIT資産管理ツール「SS1」の活用事例

効率的な端末の洗い出しや進捗管理を実現し、スムーズなOS移行を支援するSS1の具体的な活用事例をご紹介します。
J-netレンタリース株式会社 様
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J-netレンタリース株式会社様では、SS1を活用し、自動収集された各端末のデバイスマネージャ情報からTPMの搭載状況などを把握されました。この詳細な情報を参照することで、アップデート可能な端末と要件を満たさない端末が迅速に選別され、スムーズな移行計画の立案と作業時間の短縮につなげられました。
株式会社ゴーシューホールディングス 様
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株式会社ゴーシューホールディングス様では、移行作業中、「Windows 10のバージョンが一定以上古い端末では、一度の更新でWindows 11へアップデートできない」という課題がありました。そこで、SS1を用いて社内端末のOSバージョンを一旦すべて22H2に統一することで、スムーズなOS移行の土台を構築されています。
また、アップデート失敗時には「ディスク容量不足」などの原因をSS1管理画面ですぐに確認できたため、状況把握が迅速におこなえたところも大きなメリットとして挙げられています。
今後は、SS1の強制再起動機能を活用しながら、24時間稼働している工場内PC約200台に対してもOSアップデートを計画されています。
これらの活用事例のように、SS1は機器情報の可視化やWindows 10⇒11への移行、Microsoft 365を含めた各種Windows製品の更新管理にお役立ていただける製品です。
より詳しい機能紹介や資料をご希望の場合は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
IT資産管理ツールSS1/SS1クラウドを開発・販売している、株式会社ディー・オー・エスの営業企画部メンバーで構成されています。IT資産管理・ログ管理・情報セキュリティ対策など、情シス業務の効率化に役立つ最新トレンド情報を随時発信中!

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